2011年08月08日 10:29 公開

腰痛の人は積極的に運動を―「腰痛体操」の勧め

おなか、背中、太ももの筋肉を付けよう

 腰痛の人は、腰をかばってかえって悪化させている場合があるが、症状改善のためには、積極的に体を動かすことが必要のようだ。三井記念病院(東京都)整形外科の三井弘医長は「腰痛の人は筋肉を付けるため、歩くだけではなく意識的に体を動かしてください」とし、「腰痛体操」を勧めている。

腕の筋肉も強化を

 腰痛は、椎間板ヘルニアや変形性脊椎症などが典型だが、どんな場合でも症状が強いときは安静にし、症状が安定したら、じっとしていないで体を動かすとよい。

 腰痛は、背骨や椎間板、関節、靱帯(じんたい)などに何かが起きることが原因だ。このため、腰痛が起きないようにするには下半身を強くして腰を守る必要がある。それには、運動で筋肉を付けることだ。

 「筋肉を付ける必要があるのは、おなかの腹筋、背中の背筋、太ももの大腿(たい)四頭筋です。さらに、腕の筋肉も付けてください」と三井医長。

 そのために腰痛体操があるが、体操の種類は2つ。1つは、立って行う腕立て伏せ「壁押し」。重い腰痛の人でもできる体操で、壁から30センチほど離れて立ち、両手を胸の高さで壁に付け、腕立て伏せの要領でひじを曲げ伸ばしする。目安は1日に50~60回。

 症状が安定している人は壁押しではなく、「斜め腕立て伏せ」を1日に30回行うとよい。10回ずつ3回に分けてもよい。

yotutaiso.gif

歩くだけでは不足

 もう1つの体操は「もも上げ体操」で、いすに腰掛けて、両手で一方の脚のひざを下に向かって押し付けるように押さえ、そのまま上に持ち上げて下ろす。左右で1回として1日に30回行う。立って行う場合は、壁や柱で体を支えて、脚はできるだけ体の近くまで引き上げる。

 「この2つの体操は、椎間板ヘルニアでも変形性脊椎症でも腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症でもでき、ひざが悪くても行えます。どこかが痛むほどは力を入れず、1日合計5分間以上行うのが理想的です」(三井医長)

 筋肉を付けるには、歩くだけでは不十分。水中で歩くのもよいが、泳げる人はどんどん泳ぐこと。「日常は外出を増やすなど、小まめに動くことが大事です」と同医長は話している。

2001年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)