2011年08月10日 10:44 公開

虫歯は初期に発見を―白く濁って染みたら黄信号

歯磨きなどで改善可能

 子供から大人まで、歯医者さんは苦手という人が多い。歯をガリガリと削られるときの不安感や痛みが身に染みているからだろう。しかし、虫歯は初期に発見すれば削らずに済むばかりか、セルフケアで改善も可能だ。

エナメル質が侵される

 歯の表面を覆っているエナメル質は、カルシウムとリンの結晶でできているが、それがミュータンス菌などに侵された状態が虫歯。その初期について、東京医科歯科大学大学院の品田佳世子氏(健康推進歯学分野)はこう話す。「初期虫歯は、カルシウムとリンの一部が溶けだし、まだ歯に穴が開くまでに至っていない状態です。通常、虫歯は歯に穴が開いてから気付きますが、その前の段階なのです」

 この段階で気付けば、歯磨きをはじめとした日常のケアで、溶けだした部分の再石灰化(エナメル質を溶ける前の状態に戻す)が図れる。そのためには、症状を見逃さないことが第一だ。

 「虫歯になりやすいのは、前歯は表側、奥歯はかむ面、そして歯と歯の間です。初期には表面が白く濁ったようになり、歯と歯の間は茶色の影が見られることが多く、甘い飲み物などが染みるといった症状が表れます。染みると感じたときには、どの歯か鏡に映してみると分かることがあります」(同氏)

フッ素含有の歯磨き剤を

 初期虫歯と分かれば、フッ素の含まれた歯磨き剤を用いてブラッシングするとともに、歯間部はデンタルフロス(歯間部専用のナイロンの糸)や糸式ようじで歯間の面をこするようにして汚れを取る。

 「歯間に初期虫歯が生じている場合、デンタルフロスを入れたときに、ざらざら感や引っ掛かる感じがします。初期に発見するためにも、デンタルフロスは日ごろから用いた方がよいでしょう」(品田氏)

 最近はブラッシング後に、歯や歯間に塗布するゼリー状のフッ素剤も市販されている。それを利用すると、より効果的に再石灰化ができる。また、緑茶はフッ素を多く含んでいるので、日常生活で積極的に飲んだ方がよい。

 同氏は「乳歯、永久歯とも、生え始めの時期に虫歯になりやすいのです。予防を心掛けるのはもちろん、初期のうちに発見して的確にケアをするように」とアドバイスしている。

2005年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)