2011年08月12日 10:44 公開

中年女性に多い「胆石性膵炎」

おなかや背中に激痛、発熱や黄疸も―飲酒家でなくても起こる―

 食生活の欧米化に伴い、特に太った中年女性を中心に、胆石のある人が増えている。気を付けたいのは胆石性膵(すい)炎だ。

急性膵炎の20%以上

 胆石性膵炎の病態について、東京医科大学消化器内科の糸井隆夫講師は次のように話す。「胆管と膵管は十二指腸乳頭部という同じ出口でつながっていますが、その出口に胆のうや胆管でできた結石が詰まると、膵液がたまって急性の炎症を起こすのです。アルコール性膵炎に次いで多く、急性膵炎の20%以上に見られます」

 症状は、おなかや背中の激しい痛み、38度くらいの発熱、黄疸(おうだん)で、重症例では生命にかかわるケースもある。

 「急性膵炎は飲酒家の病気と結び付けられがちですが、酒を飲まなくても起こることを念頭に置き、症状を自覚したときは迷わず消化器科を受診すべきです」(同講師)

重い症状なら救急車を

 症状がひどい場合は、救急車を呼ぶとよい。診断には超音波検査や、コンピューター断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像法(MRI)による画像検査と血液検査が行われる。治療は病状によって異なる。

 「軽い場合は、飲まず食わずで点滴を行い、症状が治まってから内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)で結石を確認して採取します。重症例なら、緊急にERCPを行います」(糸井講師)

 詰まっていた結石の採取後に、胆のうに胆石が残っている場合がある。そうしたケースでは、再発予防のため胆のうを取り除くこともある。

 同講師は「治療後は、胆石ができやすい体質を自覚して、脂肪分の多い食事は控えるように」とアドバイスしている。

2006年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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