2011年08月12日 11:36 公開

卵焼きもどき

食物アレルギー〜卵アレルギーの人の食事〜

 食物アレルギーは,原因となる食物を摂取した後に,免疫学的機序を介して生体にとって不利益となる症状(皮膚,粘膜,消化器,呼吸器,アナフィラキシーなど)が起こる現象を指します。食物アレルギーの多くは乳幼児に発症し,成長とともに軽快していきます。小児の場合,0~6歳では「鶏卵,乳製品,小麦」がアレルギーの上位を占め,7~9歳では「甲殻類,鶏卵,そば,小麦」がアレルゲンの上位に来ています。

 食事療法の原則として,(1)原因となるアレルゲンを除去する(除去食の実施)。完全除去食はアレルギー症状が強く,生命が危険である場合に適用され,多くは2歳以下が対象となる(2)除去食の実施による栄養低下を防止する(代替食品の活用)(3)小児の場合,成長に伴ってアレルゲン食品に対する耐性が生じてくるので定期検査を行い,その結果に応じて除去食を緩和していく(4)アレルゲンが複数の場合,1つのアレルゲン食品が4~7日の間隔となるように少量ずつ交互に食べさせ,過敏性を和らげていく--などがあります。

 アレルギー疾患に共通する治療法はないので,詳細な問診(家族歴,食事状況,生活環境,症状など)や臨床検査に基づいて正しいアレルゲンを見いだすことが大切になります。必要以上の制限は,栄養障害を起こし成長を遅らせたり,家族の精神的負担を大きくしたりします。栄養素バランスを保つことに留意して,手づくりの楽しさが味わえるような献立を取り入れるようにしましょう。

材料(2人分)・栄養成分表示(合計)

カボチャ 30g
小麦粉 30g
1/4カップ
砂糖 小さじ2/3
少々
少々
パセリ 少々
栄養成分表示(1食合計)
エネルギー 82kcal
タンパク質 1.5g
脂質 1.3g
塩分 0.3g

作り方

  1. カボチャは種,皮を取り,柔らかくゆでて裏ごす。 
  2. 水に砂糖,塩,1を入れて混ぜ,小麦粉を振るって入れ,混ぜる。 
  3. フッ素樹脂加工のフライパンに油を入れてキッチンペーパーでふき,2の半量を入れて弱火で焼き,表面が乾いてきたら卵焼きのように巻く。空いた所に残りの2を流して焼き,巻いていく。
  4. 3を切り分けて器に盛り,パセリを添える。

一口メモ

 卵(鶏卵)は,乳幼児期に最も頻度の高いアレルギー食品です。卵黄は原因食物にはなりにくいですが,卵黄のみを使用する場合,調理中に卵白が混入することがあります。微量の卵白でも反応を起こす場合は避けましょう。また卵はいろいろな食品に含まれるので,注意が必要です。主菜のハンバーグ,メンチカツ,お好み焼き,フライ,天ぷらの衣などは卵を除いて調理するか,粘着性のあるヤマイモやレンコンなどのすり下ろしや片栗粉などで代替します。卵を使った菓子類(プリン,ケーキ,カステラ,クッキー,アイスクリーム,カスタードクリームなど)は,アレルギー対応菓子(クッキー,ケーキなど),卵不使用の和菓子(もち,せんべい,団子,ようかん,わらびもち,おはぎなど),果汁を利用したゼリー,シャーベットなどで代替しましょう。

宗像 伸子(むなかた のぶこ)

 (有)ヘルスプランニング・ムナカタ主宰。女子栄養短期大学専攻科卒・管理栄養士。山王病院および半蔵門病院で管理栄養士として長年勤務。病院・クリニック・銀行のコンサルタント,東京家政学院大学客員教授のほか,生活習慣病予防を考える料理サロンを開催するなど多方面で活動。