2011年08月15日 15:34 公開

「顎関節症」に効く顎のストレッチ

血行が良くなり、痛みの物質を排出

 口が開けにくく、開けると音がするなどの症状に悩まされる顎(がく)関節症。中沢顎関節研究所・中沢歯科医院(東京都)の中沢勝宏院長は、顎関節症の改善に自分で簡単にできる顎ストレッチを勧めている。

癖や習慣が関係

 顎関節症とは、耳の下の、頭の骨と顎の骨をつなぐ関節に起きる痛みや違和感のこと。口が開けにくい、顎を動かすと痛い、口を開けると音がする―といった症状のほかに、肩凝りや頭痛、耳鳴り、目まいなどの症状が起きる場合もある。

 顎の形や歯並びのような先天的な要因で起きるものではなく、うつぶせ寝、頬づえなどの癖や習慣のほか、歌ったり食べたりしたときに急に大きく口を開けるとか、けんかや事故などがきっかけになる。

 「これに、下を向いて包丁を使う台所仕事や、事務的な仕事など、無意識に口を固く結んで動かさない状態が加わると、筋肉が緊張したり関節にずれが起きたりして、痛みや違和感が生じるのです」と中沢院長。

 疲労や精神的なストレスとの関係も深い。歯を食い縛りがちになるし、血行も悪くなり、痛みも強く感じやすいからだ。

入浴時に丁寧に行う

 顎関節症は、かみ合わせとは関係がないので、歯を削っても効果がない。急な強い痛みがあるときは炎症を抑えて痛みを取る消炎鎮痛薬が必要だが、持続的な痛みや違和感には、こうした薬は効果が期待できない。

 こんな場合は、顎のストレッチがお勧め。ゆっくり口を開き、親指と小指以外の3本の指を口に入れる。無理なら2本でもよい。朝か日中と、夜に1度ずつ行う。特に夜は、入浴時など全身の筋肉がほぐれているときに丁寧に行うとよい。

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 中沢院長は「血行が良くなって、筋肉中の疲労物質や痛みの物質が排出されやすくなり、関節に酸素や栄養を供給している滑液の循環も良くなります」と言う。

 ただし、顎関節症は適切な診断が大事なので、気になる症状がある人は、まず総合病院か大学病院の口腔(こうくう)外科で診てもらう必要がある。

2003年1月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)