2011年08月15日 15:34 公開

腰痛の治療法は腹筋・背筋強化が一番!

無理せず正しい方法で

 慢性腰痛の治療や再発予防法として、家庭で手軽にできるのが運動療法。ただし、「誤った方法で行うと、逆効果になるので注意を」と、日本医科大学(東京都)整形外科の宮本雅史講師はアドバイスしている。

腰痛の診断を受けて

 3週間以上続く腰痛を慢性腰痛というが、素人判断は禁物。「脊椎の腫瘍や感染症、あるいは内臓疾患が原因で起こることもあるので、腰痛を自覚したときは、まず最寄りの整形外科で原因を調べてもらうべきです。そして慢性腰痛、特に腹筋や腰背筋の弱さが原因になっているケースでは、運動療法が有効です」と宮本講師。

 運動療法は、ストレッチと腹筋・腰背筋の強化が基本だ。ストレッチでは、

  • 腰椎後方の靱帯(じんたい)を伸ばす
  • 太ももの裏側にある筋肉(ハムストリング)を伸ばす

 「腰椎後方の靱帯を伸ばすには、いすに腰掛けて腕を胸の前で組み、開いたひざの間に上体を入れるようにかがみ込みます。その状態で息を吐きながら5秒ほど静止してから元に戻します。それを5回ぐらい繰り返すとよいでしょう」(同講師)

 ハムストリングのストレッチは、床に股関節を開いて座り、片側のひざを伸ばして脚を投げ出した状態にする。伸ばした方の足先に向けて上体をゆっくりと倒すようにして、息を吐きながら5秒ほど静止する。それを交互に5回、繰り返すとよい。

 こうしたストレッチで筋肉を伸ばしてから、腹筋と腰背筋の筋力増強を図る。

腹筋は脚を固定しない

 腹筋運動は、あおむけにひざを曲げて寝、両手で頭を持ち上げるようにして、首の付け根と床の間にこぶし1個が入るくらいか、もしくは床から背中が少し浮く程度に上体を浮かせる。その姿勢で5秒ほど静止してから、上体を起こす運動を5~10回行う。

 「腹筋運動をする際、脚は固定しないでください。固定すると腰が反った状態となり、椎間関節に負担が掛かり過ぎて逆効果になります。同様に、腰背筋の強化も直接床や畳の上で行うと腰椎を反らし過ぎることになるので、下腹部に枕かタオルを畳んだものを置いて両手を腰の脇に置き、上半身を軽く上げる運動をしてください」(宮本講師)

 腰背筋運動の回数は腹筋運動と同じ程度でよいが、どちらの運動も自分の体力や年齢を考慮し、決して無理をしないこと。また、入浴後など体が温まったときに行うとよい。

2002年5月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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