2011年08月17日 16:03 公開

女性に多い「緊張型頭痛」―ストレスや台所仕事などが原因

枕や机にも注意を

 緊張型頭痛は頭が締め付けられるように痛むもので、読書などでのうつむき姿勢と精神的な疲労とが絡み合って起きる。日本医科大学(東京都)第2内科の臼田和弘氏(神経内科)は「緊張型頭痛の人は、高過ぎる枕や低過ぎる机など、日常の道具にも注意してください」と話す。

首の筋肉が緊張

 慢性、反復性頭痛には、頭の片側がズキンズキンと痛む片頭痛や、数は少ないが、痛みが数カ月から数年置きに表れる群発頭痛、それに緊張型頭痛があるが、中でも多いのが緊張型頭痛だ。

 緊張型頭痛は、10歳代から高齢者まで幅広い年齢層で見られるが、中年の女性に最も多い。後頭部や頭全体がぎゅっと強く締め付けられるように痛むのが特徴で、肩凝りや目まいを伴うこともある。

 原因としては、首の後ろ側の筋肉の収縮や、脳の中で痛みを調節する部分の障害、社会的・精神的ストレスなどが考えられているが、まだはっきり分かっていない。読書や台所仕事、裁縫などの際のうつむき姿勢が原因になることもある。

緊張型頭痛の特徴

  • 中年女性に多い
  • 慢性持続性
  • 軽度から中等度の痛みで、日常生活を害しない
  • 痛みは両側性で、主に後頭部から後頭下部だが、頭全体が痛むこともある
  • 痛みは非拍動性(ズキンズキンではなく、圧迫あるいは締め付けられる感じ)
  • 持続時間は数分から数日間
  • 頻度は毎日から週に数回
  • 随伴症状として肩凝り、目まい、頭頸(けい)部および上背部の筋肉が硬化、圧痛がある
  • 精神的な疲労により悪化するが、日常的な動作によっては悪化しない

鎮痛薬の乱用でさらなる頭痛

 頭痛に悩んでいる人は、まず受診すること。頭痛から脳腫瘍や脳梗塞、脳出血が見つかる場合もあるし、目や鼻の病気が分かる場合もある。

 「慢性の頭痛がある人はとかく鎮痛薬に頼りがちですが、薬の乱用は逆に頭痛を招くことがあるので、こうした悪循環を断つためにも、適切な診断が必要です。神経内科か脳神経外科、または頭痛外来を受診してください」と臼田氏。

 緊張型頭痛の治療は、薬を用いる薬物療法、湿布や体操などの理学療法、日常生活の見直しの3本柱で行う。薬は消炎鎮痛薬や筋弛緩(しかん)薬を用い、精神的なストレスとのかかわりが大きい人には、精神安定薬や抗うつ薬なども処方する。体操は、簡単なストレッチのようなものを行う。

 同氏は「日常生活の見直しは特に大事です。まず、ストレスと感じているものを個条書きにして、できそうなものから取り除いていくとよいでしょう。そして、うつむき姿勢を長時間続けない、枕を低くする、机が低い場合はいすも低くするなど、姿勢や道具も見直してください」とアドバイスしている。

2006年10月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)