2011年08月17日 16:03 公開

発疹ができては消える「慢性じんましん」

食べ物や薬、温熱や寒冷も原因に

 慢性じんましんは、突然、強いかゆみとともに赤い発疹(ほっしん)が体に現れ、数時間から24時間ほどたつと跡形もなく消える。「こんな症状が1カ月以上断続的に続くようなら、皮膚科の受診を勧めます」と、東京医科大学病院皮膚科の大久保ゆかり講師は助言する。

自己免疫疾患も原因に

 慢性じんましんの大半は原因がはっきりしていないが、一部は原因が分かっている。皮膚の細胞の1つである肥満細胞は、かゆみのもととなるヒスタミンという物質を蓄えている。何かのきっかけで、原因物質が体の外から体内に入ってきて肥満細胞が反応、ヒスタミンを放出する。すると皮膚の表面が赤くなり、かゆみが出てくる。

 原因物質としては、食べ物や薬などが挙げられる。日光や温熱、寒冷など物理的な刺激が引き金になることもある。また、自己免疫疾患や細菌感染などによる、ほかの病気が原因で症状が出る場合もある。

 「検査によって原因物質が見つかれば、それを除去する治療を行います。しかし、原因がはっきりしないときは、症状に応じて抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などを処方しながら治療を続けます」と大久保講師。

保冷剤でかゆみ軽減

 かゆいときにかくと、皮膚炎になる恐れがある。かゆみを軽減するには、温熱・寒冷じんましん以外は保冷剤をタオルで巻いて患部に当てるとよい。ただし、冷やし過ぎないことが大事だ。

 運動や入浴で体が温まると、ヒスタミンが放出されやすくなるため症状が出ることがある。従って、ぬるめのシャワーをさっと浴びて、皮膚はこすらないで手で洗う。せっけんは使ってもよい。

 「アルコールは、じんましんを誘発しやすく、特にビールにはヒスタミンの類似作用があるので控えてください。また、ヒスタミンの類似物質を多く含んだサバやマグロなどは食べ過ぎないように。睡眠不足にならないようにして、規則正しい生活を心掛けることも大切です」と大久保講師はアドバイスしている。

2006年1月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)