2011年08月18日 16:03 公開

「水平足踏み法」で動脈硬化を予防

狭心症発作なくなった例も

 立った姿勢で、太ももを地面と水平になるまで持ち上げる「水平足踏み法」。これを毎日継続すると血行が良くなり、"善玉"と呼ばれるHDLコレステロール値が増加し、動脈硬化の進行を抑える。そのため、狭心症や高血圧にも良い効果を及ぼすことが分かった。

階段が楽に、食欲も増進

 水平足踏み法は、加藤内科(大阪市)の加藤治秀院長が、高齢患者の健康維持のために考えたものだ。運動の要点は次の3つ。

  • 太ももを左右交互に水平まで上げて、その場で足踏みをする
  • 回数は片方の脚の上げ下ろしを1回と数え、最終目標を300回とする
  • 速さは1分間に100回が目安

 「最初の1カ月は10~20回で始め、以後、1カ月ごとに10~20回ずつ増やす。1年後に高齢者は男性で200~300回、女性で150~200回になるようにするとよいでしょう」と同院長。

 毎日続けると、3~4カ月後には「階段や坂道が楽に上がれるようになった」「食欲が出てきた」など、体力の回復を自覚するようになる。慢性の便秘症や、反対に下痢を起こしやすい体質も改善されることが分かった。

 同院長は、水平足踏み法を続ける患者を対象に、血圧やHDLコレステロール値を定期的に測定し、開始前後の測定値の比較も行った。

 対象は44~92歳の男性34人、女性9人の計43人。測定期間は5~57カ月(平均37カ月)、1度の足踏み回数は130~600回(平均約260回)だった。

回数よりも中身が大事

 その結果、まず血圧では43人中33人(77%)に低下が認められ、降圧薬の投与を中止しても、血圧がほぼ正常に保たれたのは13人(30%)だった。

 72歳の狭心症の男性は、足踏み法を始めて約1年後には発作が出なくなった。また、HDLコレステロール値は43人中31人(72%)で増加し、改善が認められている。

 水平足踏み法で効果を得るためには、回数よりも、きちんと太ももを水平まで上げることが重要なポイント。加藤院長は「太ももを上げたり下げたりするときには、おなかや腰から太ももにかけての筋肉群が働きます。これによって、全身の血行状態が著しく改善されます」と話している。

2002年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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