2011年08月24日 17:36 公開

毛穴のおでき、切開や摘出が必要なことも

「せつ」や炎症性粉瘤の可能性

 皮膚に小さなおできができることがある。横浜赤十字病院(横浜市)皮膚科の高橋泰英部長は「『せつ』や炎症性粉瘤(ふんりゅう)の可能性が高い。いずれも毛穴の炎症ですが、治療法は異なります」と言う。

毛穴を痛めるとできやすい

 毛穴が細菌に感染したことによって起きる炎症を、毛嚢(もうのう)炎や「せつ」などと呼ぶ。毛穴と一致した所に赤い腫れや、軽い痛みがあり、中心に膿(うみ)を持つことが多い。

 これらができる場所は尻や脚が多い。毛嚢炎は浅く小さいもの、「せつ」は深く大きいものを言う。

 原因は、黄色ブドウ球菌という、ありきたりの細菌だ。毛をそったり、衣服で強い刺激にさらされたりなどして、毛穴を痛めるとできやすい。

 顔のおできを面疔(めんちょう)と言うが、これは「せつ」のこと。栄養状態が良く、治療が発達した今日では恐れることはない。

ごしごし洗わない

 毛穴の出口が汚れなどでふさがり、角質(あか)がたまって袋状になったものを粉瘤と言うが、袋の中に角質が増えると、袋が破けて角質が皮膚の中にまき散らされる。

 角質は、人体にとって異物と認識され、排除しようとして炎症が起こる。これが炎症性粉瘤で、背中や顔、首などにできやすい。症状は、毛穴の所が赤く腫れて痛む。膿を伴うこともある。

 毛嚢炎やせつは、抗生物質を内服することで、大抵は3日から1週間で治る。自然に治ることもあるが、膿を出すために皮膚の切開が必要になる場合もある。炎症性粉瘤には抗炎症薬を服用するが、治療の基本は袋の摘出だ。

 高橋部長は「予防には、皮膚はせっけんで軽く洗う程度がよく、ごしごしこするなど皮膚を傷付けないことです」と助言している。

2003年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

関連トピックス