応急手当て
2011年09月02日 16:03 公開

気管支ぜんそく発作 (応急手当て6)

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かりつけの医師を持とう-簡単な予防策もある

 「気管支ぜんそく」は子供の病気と思われがちだが、大人でもこの病気に悩んでいる人は少なくない。発作の重症化には注意が必要。発作をある程度予測し、予防の方策を取ることのできる簡単な方法もある。

風邪の予防も大切

  気管支ぜんそくの発作は、夜明け・早朝に起こりやすい。せき込んでゼーゼーとかヒューヒューとのどを鳴らして息苦しそうにする。軽いものなら、2、3時間で治まるが、日中まで持ち越す人や数日続く人もいる。多くの場合、寒い季節に起こりやすいが、秋口や春先に起こりやすい人もいる。こうした気管支ぜんそくの人は、発作が治まれば健康人と同じ通常の生活ができる。

 気管支ぜんそくの患者はアトピー体質などのため気管支が過敏な状態になっており、そこにアレルギー反応を引き起こす物質であるアレルゲンやウイルスの感染、寒さ、運動、におい、大気中の汚染物質などの刺激が加わった場合に発作を起こす。

 したがって発作を予防するには、

  1. 風邪の流行期にはなるべく人込みを避け、帰宅後は手洗いを励行するなどして風邪を引かないようにする。
  2. しっかりと部屋を掃除して主なアレルゲンであるほこりやダニを排除する。また、アレルゲンと分かっている食べ物は避ける。
  3. 運動が引き金になっている人は薬を予防的に使うなどしてから運動する。

─など。そのほかに刺激的なにおいを避け、冷気に当たらないなども必要だ。

 また、発作の予防には気管支拡張薬や副腎皮質ホルモン、抗アレルギー薬などが使われている。前の2つは発作に対する治療薬でもある。長期的な治療法としては、特定のアレルゲンに対する感受性を下げる減感作療法がある。

「呼気」を測る

 発作が起きた時はどうすればよいのか。発作が軽いうちは、自分で気管支拡張薬を吸入すれば治まるのが普通だ。決められた量を吸入しても発作が止まらなければ、早めに病院で処置を受ける。

 早く病院に行くことを決心しないと、危険な状態に進んでしまうこともある。近くにかかりつけの医師がいると理想的。まれに短時間に重症化する場合があるので、緊急時に治療が受けられる呼吸器専門の病院を決めておくとよい。一度重症化したことのある患者は、たとえ現在落ち着いていても要注意だ。

 ところで最近、気管支の変化を事前に察知し、発作を予防する方法が普及してきた。毎日朝晩2回、深く息を吸ったあと、一気に吐き出す(呼気)際の最大流量(最大呼気流量=ピークフロー)を「ピークフローメーター」という器具で測る。その結果をグラフにしていくと、発作の前触れとなる気管支の変化が次第に進行していく様子が読み取れ、発作をある程度予測できる。このグラフの曲線に応じて薬剤の量を加減し、吸入するという方法だ。器具は手のひらに乗る軽いもので、比較的安く購入できる。いろいろなタイプがあり、5,000円以内。

 ピークフローメーターになら、薬剤による副作用をほとんど起こすことなく発作を予防できるので、気管支ぜんそくにてこずっている人は専門医と相談のうえ、この方法を試すことを勧めたい。

記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの

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