2011年09月21日 13:27 公開

まぶたの黄色い腫瘤にご注意! 将来の心臓病リスクが上昇

デンマークの研究

 LDL(悪玉)コレステロール値が高くHDL(善玉)コレステロールが低いなどの脂質異常に伴い、まぶたの黄色腫(黄色い腫瘤)や角膜輪(角膜の内側が白く濁って輪の形になること)が見られる場合がある。しかし、この2つの症状が将来の心臓や血管など循環器の病気(心血管疾患)にかかるリスクと実際どう関連するかは、明らかではなかった。こうした中、デンマークの研究グループが、眼瞼(がんけん)黄色腫がある場合は、ない場合に比べて心臓病や死亡のリスクが上昇していたとの検討結果を、英医学誌「BMJ」(2011; 343: d5497)に報告した。

動脈硬化リスクは1.69倍

 同研究の対象は、国民登録システムからランダムに抽出された、心筋梗塞などの虚血性血管疾患ない20~93歳の1万2,745人。1976~78年に登録が行われ、09年5月まで100%完全な追跡調査が続けられた。

 研究開始時に眼瞼黄色腫および角膜輪があった人の割合は、それぞれ563人(4.4%)と3,159人(24.8%)。33年(中央値22年)の追跡期間中に心筋梗塞が1,872人、心筋梗塞を含む虚血性心疾患が3,699人、脳卒中が3,313人、死亡が8,507人発生した。

 眼瞼黄色腫がある場合、ない場合に比較して心筋梗塞が1.48倍、虚血性心疾患が1.39倍、すべての原因による死亡が1.14倍、重度の動脈硬化が1.69倍に上昇していた。しかし、脳卒中では統計学的に有意なリスク上昇は認められなかった。

 また、眼瞼黄色腫によるリスク上昇は男性、女性における全年齢群で見られ、10年以内の心筋梗塞、心筋梗塞を含む虚血性心疾患、死亡に関するリスクの上昇が確認されたという。このリスクの差が最も大きかったのは70~79歳の男性で、眼瞼黄色腫なしの41%に対し、ある場合では53%に上っていた(同年齢グループの女性ではそれぞれ27%、35%)。

 一方、角膜輪では有意なリスク上昇は見られなかった。

 研究グループは、今回の結果を「眼瞼黄色腫は、これまで知られていた心血管疾患の危険因子とは独立して、心筋梗塞や動脈硬化、死亡などを予測できる指標になることが示された。一方、角膜輪では認められなかった。これらは新たな発見だ」と評価している。

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