2011年09月22日 17:36 公開

血尿が出る (気になる症状4)

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目で分かるようなら膀胱がんも―60歳以上はとくに注意

 血尿が出ればだれでも驚き、心配になる。目で見て気付くような血尿は、膀胱(ぼうこう)がんの疑いもある。ただし、血尿のように見えても、尿が濃いだけのことがある。本当の血尿かどうか検査を受ける必要がある。

腎臓から尿道に障害

 尿は、腎臓(じんぞう)の糸球体で生まれ、腎臓の腎盂(じんう)という所に集められ、尿管を通ってぼうこうに運ばれる。ぼうこうに一定量たまると尿意が起こり、尿道を通って排泄(はいせつ)される。男性では、尿道の根元周囲に前立腺(ぜんりつせん)がある。

 血尿には、目で見て気が付くような血尿(肉眼的血尿)と、目で見ても分からず、健康診断などの尿検査で見つかる血尿(顕微鏡的血尿)があるが、いずれにしろ腎臓から尿道にかけての障害を示す信号だ。

 顕微鏡的血尿は非常に多く、尿検査をすると2、3割の人が陽性になる。顕微鏡的血尿では、精密検査をしても病気が見つからないことがほとんどで、こういう場合には心配がない。精密検査で発見される病気としては、がん以外に糸球体の炎症である腎炎や痛みを伴わない腎結石、尿管結石などの可能性がある。

大切な他症状の有無

 肉眼的血尿があって、ほかに症状を伴わない場合は、40歳以下なら、運動中の腎臓への衝撃による出血か、原因不明の本態性腎出血のことが多い。しかし、40歳を超えていたら膀胱がんや腎盂がんが疑われる。特に60歳以上はがんの可能性が強まるので、早急に精密検査を受けたい。

 肉眼的血尿があって、ほかに症状がある場合は、がんの可能性は低くなる。

 背中や腰が痛む場合は、腎結石や尿管結石が疑われる。尿が出にくかったり、排尿の回数が多かったりする場合は前立腺肥大、それらに排尿時の痛みが加わったときは膀胱炎や尿道炎、さらに高熱が加わったときは、膀胱炎、尿道炎に加えて急性前立腺炎が疑われる。

 膀胱炎などの炎症は抗生物質を服用すれば治るが、膀胱炎のような症状があって、薬を飲んでも治らないときは、膀胱の粘膜だけに広がる膀胱の上皮内がんの可能性があるので、要注意だ。

 がんを見つける精密検査としては、尿細胞診、膀胱鏡検査、腎臓・尿管のエックス線造影検査、超音波検査がある。

 いずれにしろ血尿が出たら、早めに精密検査を受けたほうがよい。

記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの

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