2011年09月30日 13:03 公開

まぶたが垂れる「眼瞼下垂」―生活が不便なら手術を

加齢やコンタクトが原因

 まぶたが垂れ下がって上がりづらくなる「眼瞼(がんけん)下垂」という病気がある。ほとんどは加齢やコンタクトレンズが原因の腱膜(けんまく)性眼瞼下垂と呼ばれるタイプだが、急に発症した場合には脳動脈瘤(りゅう)や重症筋無力症が原因のこともあるので、注意が必要だ。

症状に気付いたら眼科へ

 日本大学医学部(東京都)眼科の石川弘講師によると、眼瞼下垂は(1)まぶたを支えている筋肉の働きの低下による筋原性、(2)動眼神経の麻痺(まひ)などによる神経原性、(3)まぶたを支えている腱膜の伸びなどによる腱膜性―の3つに大別される。「9割近くは腱膜性です。加齢によるケースは50歳過ぎから見られ、コンタクトレンズが原因の場合は若い人にも起こります」(同講師)

 眼瞼下垂では、まぶたが垂れて見た目が悪くなり、ひどい場合は瞳まで隠れるほか、視野が狭くなって、下がったまぶたを上げようとするため眼が疲れるなどの症状が起きる。石川講師は「腱膜性は徐々に進行しますが、急性の場合は脳動脈瘤による動眼神経麻痺、あるいは重症筋無力症が原因の可能性もあります。こうした症状に気付いたときは、眼科で診察を受けてください」と注意を促している。

手術の効果は高い

 原因となる病気が分かればその治療が必要だが、腱膜性でも日常生活に支障を来すようなら手術が行われる。「上眼瞼挙筋短縮術といって、まぶたを支えている筋肉を縫い縮める手術です。訪ねた眼科で手術を行っていない場合は、専門医を紹介してもらうとよいでしょう」(石川講師)

 手術は局所麻酔で行われる。入院の必要はなく、健康保険も適用される。ただし、両方のまぶたを手術する場合は、最初に片方を行って1週間後に抜糸し、その後にもう一方の手術を行う。「手術後、目が乾燥しないように点眼薬か軟こうを使うケースもありますが、手術の有効性は極めて高いと言えます」(同講師)

 まぶたが垂れてきたと感じても痛みなどがないため、放置している人も少なくない。しかし、生活の質(QOL)を考えると、きちんと治療を受けた方がよいようだ。

2008年1月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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