2011年10月12日 11:26 公開

あなたのネット依存度は? 自己評価テストでチェック

 パソコンや携帯電話に加え、スマートフォンやタブレット型端末が普及する近年、インターネットに依存する「ネット嗜癖(しへき)」を呈する人が増えており、2008年に行われた20歳以上が対象の調査では、ネット嗜癖が疑われた人はおよそ270万人に上ったという。こうした状況から、久里浜アルコール症センター(神奈川県)は2011年7月、ネット嗜癖の治療と研究に取り組む「ネット依存治療部門」を開設した。同センターの樋口進院長と臨床心理士の三原聡子氏にネット嗜癖の定義を聞くとともに、同センター公式サイトで公表されている「ネット依存度テスト」も紹介する。

ネット嗜癖の定義とは

 そもそもネット嗜癖については、現時点ではコンセンサスの得られた定義付けがなされていない。1994年からネット嗜癖について研究を行っている米インターネット依存治療センターの創設者であるKimberly S. Young氏は、ネット嗜癖の定義を「ネットに過度に没入してしまうあまり、パソコンや携帯電話がないと何らかの情緒的いら立ちを感じること。また、実生活における人間関係を煩わしく感じたり、通常の対人関係や日常生活の心身状態に弊害が生じたりしているにもかかわらず、ネットに精神的に嗜癖してしまう状態」としている。

 ただ、一口にネット嗜癖といっても、症状は多岐にわたる。チャットやオンラインゲームなどを通じて他の利用者とオンラインでのコミュニケーションに没頭し、生活をともにする家族との関係、仕事、勉強などに支障が出てしまったり、ネットを通じた買い物や株取り引きなどで借金を作ってしまったりなどさまざま。ネットゲームの場合、実生活では得られないようなリーダー的立場になれることで責任感が芽生え、バーチャルな世界から抜け出せなくなってしまうことがあるようだ。

 昨今では、ブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及で、掲載する写真撮影やつぶやきの書き込みなどに夢中になり、目の前で泣く子供を放置してしまう母親も少なくないという。

 これらについてYoung氏らは、主に以下の5類型を提唱している。

  • サイバーセックス嗜癖型......ポルノサイトなどを強迫的に利用する
  • サイバー関係嗜癖型......オンライン上の人間関係にのめり込みすぎる
  • ネット強迫型......オンライン上のギャンブルや買い物に夢中になりすぎる
  • 情報過多型......ネットサーフィンやデータベース検索を強迫的に利用する
  • コンピューター嗜癖型......パソコンゲームを強迫的に利用する

(出典:Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking 2000; 3: 475-479)

70~100点で「要治療」

 久里浜アルコールセンターの公式サイトで公表されている「インターネット依存度テスト」は以下の通り。「全くない」に該当する場合を1点、「まれにある」が2点、「ときどきある」を3点、「よくある」を4点、「いつもある」を5点とし、合計点を算出する。

  1. 気が付くと、思っていたより長時間ネットをしていることがある。
  2. ネットをする時間を増やすため、家庭での仕事や役割をおろそかにすることがある。
  3. 配偶者や友人と過ごすよりもネットを選ぶことがある。
  4. ネットで新しい仲間を作ることがある。
  5. ネットをしている時間が長いと周りの人から文句を言われたことがある。
  6. ネットをしている時間が長くて学校の成績や学業に支障を来すことがある。
  7. ほかにやらなければならないことがあっても、先に電子メールをチェックすることがある。
  8. ネットのために仕事の能率や成果が下がったことがある。
  9. 人にネットで何をしているのか聞かれたとき、防御的になったり隠そうとしたりしたことがある。
  10. 日々の生活の心配事から心をそらすため、ネットで心を静めることがある。
  11. 次にネットをするときのことを考えている自分に気が付くことがある。
  12. ネットのない生活は退屈でむなしく、つまらないものだろうと恐ろしく思うことがある。
  13. ネットをしている最中に誰かに邪魔をされると、いらいらしたり、怒ったり、大声を出したりすることがある。
  14. 睡眠時間を削って深夜までネットをすることがある。
  15. ネットをしていないときでもネットのことばかり考えていたり、ネットをしているところを空想したりすることがある。
  16. ネットをしているとき「あと数分だけ」と言っている自分に気付くことがある。
  17. ネットをする時間を減らそうとしてもできないことがある。
  18. ネットをしていた時間の長さを隠そうとすることがある。
  19. 誰かと外出するよりインターネットを選ぶことがある。
  20. ネットをしていないと憂うつになったりいらいらしたりしても、再開すると嫌な気持ちが消えてしまうことがある。

(出典:久里浜アルコール症センターネット依存治療部門)

 同センターでは、合計点数が20~39点で「平均的なネットユーザー」、40~69点ならば「ネットによる問題あり」で生活への影響を考える必要あり、70~100点になると「ネットによる重大問題あり」としてすぐに治療する必要があるとしている。

(編集部)

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