2011年10月13日 11:26 公開

「タンポンショック」に注意! 予兆は下半身の悪臭

 9月19日付の英紙「Daily Mail」(電子版)に、重度の敗血症から生還した15歳女子生徒の記事が掲載された。母親は娘の死をも覚悟したと語っているが、少女が敗血症になった原因は「トキシック・ショック症候群」。多くが生理用品のタンポンが原因になることから、「タンポンショック」とも呼ばれている。この病気はどのようにして起こるのか、予防するにはどうしたらよいのか、東京都内の大規模病院に勤める産婦人科専門医に話を聞いた。予兆は下半身の悪臭だという。

多いのは使用済みタンポンの外し忘れ

 タンポンは腟(ちつ)に挿入して経血を吸収する生理処理用品だが、経血には栄養分が豊富に含まれている。タンポンショックは、タンポンに吸収された経血を栄養に腟内の常在菌や腸内細菌が繁殖し、腟や子宮頸管、子宮から血液の中に入り込んで菌血症、さらには敗血症へと進み、ショック状態になるというもの。

 産婦人科専門医は「最初は微熱程度ですが、徐々に高熱になり、悪寒・戦慄(せんりつ)が出ます。ショック状態になった場合は治療することが難しく、血液透析でショック物質の除去を行わなければならないこともあります」と説明する。

 タンポンを使うと必ず発症するわけではなく、肝心なのは使用時間。メーカーはタンポンの使用時間を8時間までとした上で、経血量に合わせてこまめに取り換えるよう呼び掛けている。しかし、取材した産婦人科専門医は、タンポンが抜けない、または外すのを忘れるなどの症例を多く経験しているという。

 「自分では外したつもりでいても、実際にはタンポンの一部やすべてが腟内に残っていることが多いですね。外したつもりで2個目を挿入した症例に当たったこともありました。こうした状況では、下半身に悪臭を感じます」。下半身の悪臭は、タンポンショックを回避する1つの目安といえそうだ。

数時間の使用で発症することも

 とはいえ、Daily Mail紙に紹介された15歳の女子生徒は、腟内に使用中のタンポンが残っていなかった。また、数時間の使用で発症することもあるようだ。この点について、前出の産婦人科医は「タンポンの使用を控えることも予防法の1つ」としているが、スポーツや旅行などでタンポンを使わざるを得ない状況にある人もいる。

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 その場合の予防法として、「タンポンがどのくらい膨らんで、どの程度の大きさになるのかをよく観察し、外し忘れがないかどうかを確認する。抜き忘れや悪臭程度であれば産婦人科へ、タンポンショック状況であれば透析が可能な大病院を受診してください」とアドバイスしている。

(編集部)

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