2011年10月19日 10:05 公開

たばこや吸い殻に近づくな! 学会が放射線測定を要望

 日本禁煙学会は10月17日、たばこに含まれる放射性物質「ポロニウム」の危険性を喚起する緊急声明を発表するとともに、厚生労働省と財務省に対し葉タバコおよびたばこ製品の放射性物質測定検査などを実施するよう求める要望書を提出した。緊急声明では「たばこや吸い殻などに近づいてはならない」としている。なお、同学会は今年9月にも、たばこ価格の値上げを求める要望書を厚労省に提出した(関連記事)。

ウランの100億倍

 同学会の緊急声明によると、たばこにはウランの100億倍という強い放射能を有するポロニウムが含まれていることが事実であり、それが肺がんを引き起こす原因であることなどから、喫煙者に対して禁煙を促すとともに、「すべての喫煙所、喫煙室、喫煙コーナー、喫煙席を直ちに閉鎖し、たばこ、吸い殻、たばこの灰、たばこの煙を放射性物質と認識して取り扱い、これらがある場所に人は近づいてはならない」と強調した。

 また、厚労省および財務省に提出した要望書では、次の2点について測定を求めた。

  • 東北地方、関東地方の葉タバコの放射性物質(ポロニウム、放射性鉛、プルトニウム、ストロンチウム、セシウムなど)の測定
  • 製品化されたたばこのポロニウム測定

 上記を要望する主な理由として、9月27日付の米医学誌「Nicotine & Tobacco Research」(電子版)に掲載された、たばこの煙による放射能と肺がんリスクを検討した論文を紹介。それによると、1日2箱以上の喫煙者では毎年1,000人中100人が肺がん死すると推計されるという。

JTの自主検査では基準値を下回る

 要望書では"たばこ産業秘密内部文書"からいくつかのデータも引用。たばこは土壌中の放射性重金属を高率に取り込む性質が知られているとして、東北および関東地方の土壌からセシウムが検出されていることから、これらの地域における葉タバコの放射性物質の測定、さらに製品化されたたばこについてもポロニウムの測定を求めた。

 なお、日本たばこ(JT)は18日、宮城、茨城、栃木、群馬の4県で葉タバコの放射性物質(セシウム、ヨウ素)に対する自主検査の結果を発表。以前に検査を行った「黄色種」と同様に、「バーレー種」「在来種」でも基準値を下回ったとしている。

(編集部)

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