2011年11月22日 15:07 公開

働き盛りが突然死、不整脈起こす「ブルガダ症候群」

家族歴に注意

 「ブルガダ症候群」は聞きなれない病名だが、働き盛りの"ぽっくり病"ともいえる。遺伝的要素が強く、親族が突然死で亡くなっている人は気を付けた方がよい。ブルガタ症候群の注意点について、杏林大学医学部付属病院(東京都)循環器内科の池田隆徳准教授に聞いた。

失神経験者は要注意

 ブルガダ症候群は、最も危険な不整脈である心室細動を起こし、突然死に至ることもある。池田准教授は次のように説明する。

 「この病気に特徴的な心電図異常は、2,000人に1人ぐらいの割合で見られますが、実際に発病するのはそのうちの約10%ほどです。それも30~40歳代の男性に圧倒的に多く、遺伝的要素が強いのです。2親等内の親族(祖父母、父母、兄弟、子、孫)が心臓突然死で亡くなっている人は気を付けたい病気です」

 人間ドックなどの心電図検査で偶然に発見されるケースが多い。このうち90%の人は問題ないが、一過性の意識消失(失神)発作を過去に経験したことのある人は要注意で、循環器専門医を受診すべきだ。

 診断を下すには、年齢や性別、失神の有無、突然死の家族歴、複数回の心電図所見、薬物に対する反応などを総合的に判断する。

 残念ながらこの病気に対する根治療法はないが、心室細動を取り除く「植え込み型除細動器(ICD)」を胸部に移植して突然死を防ぐことができる。

 池田准教授は「ストレスや不安は自律神経を乱してこの病気に悪影響を及ぼすので、危険性が低いと判断された場合は、必要以上に神経質にならないように」とアドバイスしている。

2008年11月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)