2011年11月29日 15:07 公開

事故で失った手の指、足の指移植で復元可能

機能・外見に見劣りなし

 事故などで手の指先を失ってしまったときに、足の指先を切開し、欠損したところに移植して元のように再建するのが「部分足指移植」。手術用の糸で血管と神経を縫い合わせる。指を動かす機能や見た目の美容上の問題も解消できるという。

世界の最先端行く

 子供が家庭用シュレッダーで手の指先を損傷、成人でも指先をドアに挟んで失うなどの事故が起こっている。

 東京大学医学部形成外科の光嶋勲教授は「失った指先はもう元に戻らないとあきらめている人が多いのですが、足の指先を一部移植することによって再建できるのです」と話す。基本的には、手の親指の損傷には足の親指、その他の指では足の人さし指を利用する。

 いずれも足の指から切開した必要最小限の組織を持ってきて、0.05ミリの糸で超微小血管と神経を縫合して移植する。こうした日本の超微小外科の手技は世界の最先端を行っており、機能面だけでなく外見上の問題もクリアできているという。

 「手術の跡も分かりにくく移植できます。結婚適齢期の女性には、移植によって人生が変わったと喜ばれます」(光嶋教授)

 ただし、移植に用いた足指の一部は欠損する。また手術に高度な技術を要するので、どこの形成外科でもできるわけではない。光嶋教授は「大病院の形成外科で相談し、そこでできない場合は専門医を紹介してもらうとよいでしょう」とアドバイスしている。

2008年10月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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