2011年12月02日 15:07 公開

増える口腔カンジダ症―舌や粘膜が痛み、味覚異常も

ドライマウスや義歯が原因

 近年、「口腔(こうくう)カンジダ症」が増えている。中でも多いのが「紅斑(こうはん)性カンジダ症」というタイプで、口が乾くドライマウスの人や義歯を入れているお年寄りは起こしやすいので注意が必要だ。鶴見大学歯学部(神奈川県)口腔外科の中川洋一講師に聞いた。

染みてひりひりする

 カンジダは、口の中にいつもいる真菌(カビ)の一種。中川講師は「健康なときは悪い影響は起こしませんが、病気や抗がん剤などを飲んでいて免疫力が低下したり、ドライマウスや義歯などが原因で増殖したりすると口腔カンジダ症を起こすのです」と説明する。

 この病気には、粘膜の表面に白くて薄い膜ができる「偽膜性カンジダ症」、粘膜の表面が厚くなる「肥厚性カンジダ症」、粘膜の表面が赤くなる「紅斑性カンジダ症」の3タイプあり、最も多いのが紅斑性だ。

 主な症状は、舌や口の中の粘膜の痛みと味覚異常。痛みは食べ物がしみる、ひりひりするなどのほか、焼けるように感じるケースもある。味覚異常は、味が分かりにくい、いつも苦く感じるという2つの症状が代表的だという。

小まめにうがいを

 さらにひどくなると声がかれたり、咽頭(いんとう)や食道のカンジダ症を併発したりする。「舌や口腔粘膜の異常に気付いたときは、早期に最寄りの口腔外科もしくは歯科を受診すべきです」(中川講師)

 口腔内の症状と菌の培養で口腔カンジダ症と診断が付けば、抗真菌薬が用いられる。早ければ服用後数日で症状は改善するが、それとともに日常のケアが欠かせない。

 「まず、小まめにうがいをして口の中を清潔に保ち、適度な湿度を維持することが大切です。また義歯が汚れていたり、傷ついたりするとカンジダが増殖しやすいので、義歯は1日1回は洗浄剤で清潔にするのはもちろん、毎食後軟らかいブラシで水道水を流しながら汚れを洗い流すようにすると効果的です」(中川講師)

 こうしたケアは、口腔カンジダ症の予防にもつながる。

2009年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)