2011年12月15日 08:39 公開

腰がだるく立っているのがつらい―腰椎の変性すべり症

歩行困難や排尿障害も

 中高年の女性を中心に腰椎の変性すべり症が急増している。主な症状は腰痛だが、年齢のせいにしていると、歩行困難になる脊柱管狭窄(きょうさく)症を併発する危険性が高くなるという。慶応義塾大学医学部(東京都)整形外科の松本守雄准教授は、脚にしびれを感じたらすぐに受診するよう注意を促している。

腰椎にずれ

 変性すべり症は、加齢に伴い椎間板関節や靱帯(じんたい)などの老化によって腰椎が前にずれてくる病気。腰椎すべり症の中で最も多い疾患で、閉経以降の女性はホルモンのバランスが崩れるので起きやすい。

 「最初は腰がだるい、立っているのがつらいといった症状が出てきます。この段階であれば、おなかや背中の筋肉の強化、コルセットの使用、肥満の人なら減量するなどの日常のケアで対応できますが、問題は脊柱管狭窄症を併発しやすい点です」(松本准教授)

 脊柱管狭窄症は、神経が通っている脊柱管が圧迫されて腰痛だけでなく、脚のしびれや痛みなどが出てくる。少し長く歩くと痛みやしびれのため、休んでは歩きまた休むという「間欠跛行(はこう)」の症状が表れる。ひどいときには排尿障害も伴い、日常生活に支障を来す。

 治療は病態によって異なるが、両脚にしびれがある場合は手術が必要なケースが多い。

 松本准教授は「実際、変性すべり症の半分以上は脊柱管狭窄症を起こしています。脚の症状を自覚したときには、迷わず最寄りの整形外科を受診すべきです」とアドバイスしている。

2008年12月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)