2011年12月22日 13:49 公開

ビールの飲み過ぎで胃がんリスク上昇

欧州研究

 心臓病の予防や免疫力向上など、さまざまな効能が報告されているアルコール。しかし、飲み過ぎると多くの障害を引き起こすのはご存じの通りだ。こうした中、スペイン・ベルビチェ生医学研究所のEric J. Duell氏ら欧州の共同研究グループは、アルコール、特にビールの多量摂取が胃がんリスクと関係すると、「American Journal of Clinical Nutrition」(2011; 94: 1266-1275)に発表した。

中瓶1.5本でリスク1.75倍

 アルコールと胃がんの関係は多くの疫学研究で検討されてきたが、結果は一致していない。同グループは、がんと栄養に関する大規模疫学研究(EPIC)で確認された胃腺がん患者444例を含む症例対照研究で、アルコール摂取と胃がんとの関係を評価した。

 喫煙習慣、胃がんの発生部位(噴門部=胃の入り口=と非噴門部)、組織型(胃型と腸型)によって分類し、1日の純エタノール摂取量による胃がんのリスクを算出した。

 その結果、純エタノールにして1日0.1~4.9グラムの少量のアルコール摂取と比べ、1日60グラム(ビール中瓶3本分、グラスワイン5杯分に相当)以上の多量摂取は胃がんリスクが1.65倍と高かった。アルコール飲料別の解析ではビール(1日30グラム=中瓶1.5本分=以上、1.75倍)だけが胃がんリスクと関係し、ワインや蒸留酒では関係は見られなかった。

 この関係は主に最も飲酒量が多い男性で観察され、非噴門部の腸型胃がんに限られていた。なお、女性については、1日125ミリリットルのビールを飲んだだけで乳がんリスクが上昇すると報告されている(関連記事)。

(編集部)

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