2012年01月05日 11:36 公開

思春期に牛乳を毎日飲むと前立腺がんリスク3倍に

アイスランド研究

 アイスラインド大学公衆衛生学のJohanna E. Torfadottir氏らは、思春期に牛乳を1日1回飲んでいた男性では、飲んでいなかった男性に比べて進行性前立腺がんになるリスクが3.2倍高いことを明らかにし、 昨年12月20日付の米医学誌「American Journal of Epidemiology」(電子版)に報告した。中年期以降に毎日摂取していた男性ではリスクとの関連はなかったという。乳製品を多く食べる男性では前立腺がんリスクが上昇することは、これまでの研究からも報告されていた。

出生年代でもリスクに差

 Torfadottir氏らは、1907~35年に出生した男性一般住民8,894人(居住地域はアイスランドの首都レイキャビック、海岸にある村、農村、海岸にある村と農村の混合地域)を対象に、前立腺がん発症およびそれによる死亡を09年まで追跡した。なお、2,268人には若年期、中年期、現在の牛乳摂取量を報告してもらった。

 平均追跡期間24.3年で前立腺がんと診断されたのは1,123人、そのうち371人はステージ3(進行がん)以上または前立腺がんによる死亡が確認された。

 20歳まで住んでいた地域と前立腺がんの関係を解析したところ、農村地域の男性では、都心の男性に比べて進行性前立腺がんの発症リスクが高い傾向にあったが、統計学的な差は見られなかった。

 明らかなリスクの上昇が認められたのは、1920年代以前に生まれ、20歳まで農村地域に住んでいた男性だった(1.64倍)。

 さらに、思春期(14~19歳)に1日1回以上牛乳を飲んでいた男性は、飲んでいなかった男性に比べて進行性前立腺がんのリスクが3.22倍高いことが分かった。一方、中年期(40~50歳)および最近牛乳を1日1回以上飲んでいた男性では、飲んでいなかった男性との間にリスクの差は認められなかった。

 Torfadottir氏らは、若いころに牛乳を積極的に飲むことが進行性前立腺がんのリスク上昇と関連することを示唆する結果とまとめている。

 わが国では、厚生労働省研究班が実施した研究で、乳製品を多く取る男性の前立腺がんリスクは、ほとんど取らない男性に比べて1.6倍高いことが示された(米医学誌「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention」2008; 17: 930-937)。同研究では、乳製品に含まれる飽和脂肪酸やカルシウムによる前立腺がんへの影響が指摘されている。

(編集部)

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