2012年01月31日 16:07 公開

慢性副鼻腔炎でできるポリープ「鼻茸」

鼻詰まりや嗅覚障害も

 蓄膿(ちくのう)症とも呼ばれる慢性副鼻腔(くう)炎だが、進行に伴って「鼻茸(はなたけ)」というポリープができることがある。「ひどくなると、日常生活に支障を来すばかりか手術が必要になるので、早めに適切な治療を」と、昭和大学医学部(東京都)耳鼻咽喉科の工藤睦男講師は呼び掛けている。

2センチ以上も

 鼻茸は、慢性副鼻腔炎患者の1~2割に見られる。2センチ以上の大きさになって鼻腔からはみ出しているケースもある。「原因はよく分かっていませんが、炎症が広がる過程で副鼻腔の粘膜の血管が傷つき、むくんで腫れると考えられています」(工藤講師)

 鼻茸ができると鼻詰まりがひどくなるのはもちろん、嗅覚(きゅうかく)にも影響する。「鼻茸ができて初めて慢性副鼻腔炎と分かる患者さんもいるほどです。中等症以上になると、基本的に手術を行います」(同講師)。手術をしても再発しやすいので、少なくとも術後数カ月は経過観察と薬物療法を続けなければならない。

市販点鼻薬は逆効果

 予防のためには、何よりも慢性副鼻腔炎の症状を軽視しないことが大切だ。「風邪を引いていないのに鼻詰まりが続くとか、粘り気のある鼻水が出るような場合は、耳鼻咽喉科で診察を受けてください」(同講師)

 単なる鼻詰まりと思って市販の点鼻薬を使う人もいるが、薬の多くには血管収縮薬が含まれているので、常用していると逆に粘膜が肥厚して病状がさらに進行する。「慢性副鼻腔炎は手術が必要なケースもありますが、多くはマクロライドなどの抗生物質による薬物療法で改善します」(同講師)

 たばこを吸っていると病状が悪化するので、喫煙者は禁煙することが大事だ。

2008年2月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)