2012年05月15日 14:48 公開

女性に多い成人のおねしょ、適切な治療で大抵は改善

 夜尿症、いわゆるおねしょは子供の病気と思われがちだが、大人にもある。高齢者を除いた成人の0.1%弱に見られると推定されている。治らない夜尿症はないので、適切な治療を受けた方がよい。

ストレスや基礎疾患などが原因に

 夜尿は、睡眠中に作られる尿量と、膀胱(ぼうこう)がためられる容量のバランスが崩れると起こる症状。ほあし子どものこころクリニック(東京都)の帆足英一院長は、次のように説明する。

 「夜尿症が自然に治るのは小学校低学年で10%以下、高学年で約10%、思春期前後では15%程度と考えられています。放置しておくと治らないケースもかなりあります。子供の頃に夜尿症でなかった人が、成人した後にストレスなどで発症する心因性のケースや、泌尿器系や糖尿病などの基礎疾患があって夜尿症になる人もいます」

 総じて思春期以降の夜尿症は女性の方が多い。特に結婚を意識している女性の悩みは深刻なようだ。

一人で悩まないで

 「中にはうつ病を合併したり、自殺を考えたりしたという患者さんもいます。しかし、治らない夜尿症はないので、一人で悩まずに泌尿器科や夜尿症を専門にしている小児科を受診して原因を究明すべきです」(帆足院長)

 原因が分かれば、それに即した治療が受けられる。帆足院長は「最も多いのは、夜間の睡眠中に抗利尿ホルモンの分泌が不足し、尿量をコントロールできないケースですが、この場合は点鼻療法で抗利尿ホルモンを補充することで改善します」と説明する。

 一方、基礎疾患がある場合は、その治療を優先する。成人後に飲酒などで水分を取り過ぎて夜尿症になった人は、生活習慣の見直しが必要だ。

(編集部)

2008年6月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)