2012年05月15日 14:48 公開

まぶたの裏にできるしこり、ものもらいに似る「霰粒腫」

大きくなれば除去手術も必要

 まぶたの裏に小さなしこりができる「霰(さん)粒腫」。この病気に詳しい井上眼科病院(東京都)の井上賢治副院長は「触っても痛くなく、しこりが小さいと自然に治ることもあります。ただ、放っておくと大きくなることもあるので、眼科の受診を勧めます」とアドバイスする。

分泌物が固まる

 まぶたの裏側の結膜には、マイボーム腺(瞼板=けんばん=腺)があり、目の乾燥を防ぐために分泌物が流れ出ている。霰粒腫は、何らかの原因でこの分泌物の排出口が詰まって固まったもの。あられのような小さなしこりができることから、こう呼ばれる。

 「ものもらいと間違えられやすく、高齢者の場合には、がんの可能性もあるので、一度は眼科の診察が必要です」と井上副院長。

 霰粒腫ならば、しこりがそのまま小さくなって消えるのか、少しずつ大きくなるのか様子を見る。「しこりが残る場合は、ステロイド薬を注射して小さくします。大きくなるようだと、まぶたの裏側を切開して取り除く手術をします」(井上副院長)

再発しやすい人も

 手術は10分もかからず、その日に帰宅できる。手術の翌日に少し腫れが残るが、日がたてば元に戻る。

 しかし、小学生以下の子供の場合は、怖がって手術中に泣いて動くと、危険を伴う。押さえ付けて手術をすると、トラウマ(心の傷)になる恐れがある。そのため、注射でしこりを小さくしたり、中学生ぐらいまで手術を待ったりするケースもあるという。

 「しこりのできやすい体質の人は再発しやすい。コンタクトレンズを入れるなど、目に触れるときは手を清潔にしてください。化粧のときも、目にばい菌が入らないように注意する必要があります」と、井上副院長は助言している。

(編集部)

2008年6月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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