2012年05月22日 12:00 公開

ハチに2回以上刺されると危険?

 ハチに2回以上刺されると命の危険があるって本当ですか?

さやか(女性 20代)

本当です。

 毎年30人くらいの方が、ハチに刺されたことで命を落としています。養蜂業や農林業に従事している人が多いといわれています。

 ハチに刺された時にハチ毒が体内に入って起こるアレルギー反応のことをハチ毒アレルギーといい、アナフィラキシーを起こすこともあります。アナフィラキシーは、急性アレルギー反応の一つで、全身症状が急激に出現することが特徴です。

 ハチ毒アレルギーの人でなければ、ハチに刺されても強い痛み、発赤、腫れといった局所症状だけで済み、3日間ほどで消失します。しかし、ハチ毒アレルギーの人では刺されてから15分以内に腹痛、嘔吐(おうと)、じんましん、喉の腫れなどの全身症状が出現し、ひどい場合には痙攣(けいれん)、呼吸困難、意識障害などのショック症状を呈して、亡くなってしまうこともあります。

 初めてハチに刺された時でもアナフィラキシーを起こすことはありますが、2度目の方が危険です。前回刺された時は局所症状でおさまっていたとしても、次に刺された時にはアナフィラキシーを起こすことがあります。ハチに刺されたところが大きく腫れて、数日間腫れが引かなかった場合、再度刺された時に強い反応を起こす危険性が高いのです。

 アレルギー体質の人や以前ハチに刺されたことのある人は、ハチに注意が必要です。以前、ハチに刺された経験がある人は、医師に相談し、ハチ毒アレルギーかどうかを検査してもらうことをお勧めします。

 まずは、ハチに刺されないように、屋外での作業や山を歩く時などは、長袖、長ズボン、手袋などを着用して肌の露出を避けるなど気を付けましょう。

中野 里美(なかの さとみ)

1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。