2012年06月29日 09:38 公開

低音が聞こえにくい難聴―ストレスや疲労で急に起こる

再発しやすくメニエール病移行も

 ストレスが誘因になる病気は多いが、「低音障害型感音難聴」もその一つ。再発を繰り返したり、メニエール病に移行したりするケースもある。早期に治療を受けたい病気だ。

耳が詰まった感じ

 低音障害型感音難聴は、音を感じる内耳や聴覚神経の障害によって低音が聞こえにくくなる。東京電力病院耳鼻咽喉科の佐藤美奈子科長は「ストレスや疲労などを誘因に、急に起こる難聴です。低い音域だけが聞こえにくくなるので聞こえの悪さに気付きにくく、むしろ耳が詰まった感じを訴える人が多いのです」と説明する。

 明確な原因は分かっていないが、ストレスや疲労などによって内耳のリンパ液の循環が悪化するためと考えられている。

 問題は、患者の約20%が再発を繰り返し、5%ほどがメニエール病に移行している点。「再発を重ねていると、それがストレスになって悪循環に陥りやすいのです。過度に神経質になる必要はありませんが、耳詰まり感が3~4日続いたときには、この病気を疑って耳鼻咽喉科を受診してください」(佐藤科長)

 低音障害型感音難聴と診断がつけば、循環改善剤や聴神経の働きを良くするビタミンB12などによる薬物療法が基本になる。それとともに、日常生活では「考え込まないで、何か楽しみを見つけてストレスをためないように」と、佐藤科長はアドバイスしている。

(編集部)

2009年7月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)