2012年07月17日 13:22 公開

禁煙1年で平均4~5キロ太る、禁煙者の8割で体重増

仏解析

 禁煙による体重増加は、一部の喫煙者にとって禁煙の妨げとなっている。フランス・パリ第11大学のHenri-Jean Aubin氏らは、禁煙による体重変化に関する62研究を対象にメタ解析を行った結果、禁煙開始12カ月後で平均4~5キロの体重増加が認められたと、7月10日付の英医学誌「BMJ」(2012; 345: e4439)に報告した。体重が増加したのは、禁煙者の8割に上ったという。

禁煙治療の有無は関係なし

 Aubin氏らは、禁煙治療に関する研究の中で、参加者の禁煙開始12カ月後までの体重変化が記載された62試験を対象にメタ解析を行った。62試験のうち59試験は北米、欧州、オーストラリア、残る3試験は東アジア諸国の人々を対象に行われたもので、62試験中7試験は女性のみが対象だった。

 禁煙開始1~3カ月後、および6、12カ月後の体重変化を、禁煙治療を行ったグループ(介入群)と治療を行わなかったグループ(対照群)に分けて検討した。なお、介入群はニコチン置換療法(商品名ニコレット、ニコチネルTSSほか)、bupropion(日本未承認)、バレニクリン(商品名チャンピックス)の治療ごとに検討した。

 その結果、ニコチン置換療法では禁煙開始1カ月後で0.96キロ、2カ月後で2.00キロ、3カ月後で2.29キロ、6カ月後で3.65キロ、12カ月後で4.86キロと、1年で約5キロの体重増加が確認された。同様に、bupropionとバレニクリンでも1年で約4キロの増加が認められたという。

 対照群では、1カ月後で1.12キロ、2カ月後で2.26キロ、3カ月後で2.85キロ、6カ月後で4.23キロ、12カ月後で4.67キロの増加が示された。

2割で体重減

 禁煙開始12カ月後の体重変化の内訳を見ると、体重減少は16~21%、5キロ未満の増加は35~38%、5~10キロ未満の増加は29~34%、10キロ以上の増加は13~14%だった。

 今回の結果について、Aubin氏らは「禁煙開始12カ月後で4~5キロの体重増加が確認された。この数値は、禁煙を推奨する冊子に記載されている数値より2.9キロほど多い」と指摘。また、体重変化の増減にも個人差が大きかったことに触れ、「特に大幅な体重増加を示す患者では、糖尿病リスクも上昇する。今回の解析結果を参照し、禁煙治療を行う医師は患者の過剰な体重増加に注意することで、こうしたリスクを回避できるだろう」と結んでいる。

(編集部)

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