2012年07月27日 09:42 公開

夏はマムシに注意、かまれても口で吸い出さないで!

指や腕、足指に被害

 日本にはマムシやヤマカガシ、ハブといった毒ヘビがいる。かまれる数ではマムシが多く、少なくとも年間1,600人以上が被害に遭っているという。それも夏季に集中している。「かまれると出血し、腫れて激しく痛む。命に関わることもあります」と、神戸市立医療センター中央市民病院救命救急センター(兵庫県)の有吉孝一救急部長は注意を呼び掛ける。対処法では、かまれた傷口から口で吸い出すのは逆効果という。

致死率は0.3~0.5%

 マムシは、日本では南西諸島を除く全国に生息している。北海道でも被害の発生例がある。「草むら、それも水気のある所によく出てくるようです。かまれると出血し、灼熱(しゃくねつ)感を伴って激しく痛み、腕なら太さが倍になるほど腫れます。物が二重に見える複視が起こることもあります」(有吉部長)

 報告によって差があるが、日本では年間1,660~3,300人がマムシにかまれているという。かまれるのは上肢(腕や手指)が最も多く、次いで足の指。脱力感や悪心、嘔吐(おうと)なども見られ、重症だと全身の血管内に血液の塊ができる播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)や急性腎不全を起こすこともある。致死率は0.3~0.5%といわれる。

タオルで縛るのも逆効果

 被害で目立つのは農作業中の大人と、遊び盛りの子供。ヘビを見つけても捕まえようとしないことが大事。見通しの悪い野山や草むらでは草履などでなく靴を履き、できれば手袋をするといった注意が必要だ。かまれても傷が浅くて済み、毒が体に入ってこないこともあるという。

 また、かまれた傷口から口で血を吸い出そうとしたり、傷口の周囲をタオルなどで縛ったりしない。口で吸うと口中のばい菌が傷口から入って感染症を起こすことがあり、縛ると局所に毒がたまり、かえって治りにくくなるという。

 有吉部長は「かまれた個所に2つの点状の歯の跡があり、腫れて血が止まりにくければマムシやハブなど毒ヘビにまず間違いありません。すぐに近くの外科か救急外来を受診してください。その際は、体に毒が回らないように走らないで」と助言している。

(編集部)

2010年7月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)