2012年08月07日 12:00 公開

おかゆは胃に負担を掛ける?

 腹をこわしたときは胃に負担の掛からないおかゆが定番だと思っていましたが、先日むしろおかゆは胃に負担を掛けると聞きました。 本当でしょうか。

隆氏(男性 30代)

おかゆは胃に優しい食べ物です。

 おなかをこわしているときは、胃の負担が少なく、消化が良いものを選びたいですね
おかゆは噛まずに飲み込むので胃に負担が掛かると考えられているようです。おかゆに限らず、かまないでのみ込んでしまうことは胃に負担が掛かりやすくなります。

 よくかむことで、唾液の分泌が促進されます。唾液の中には消化や吸収を助けたり、細菌の増殖を抑えたりする成分がたくさん含まれています。また、胃液の分泌も盛んになり、胃での消化の準備が整うのです。そこへ細かくかみ砕かれた食べ物が送られ、速やかに消化吸収されるので、胃の負担は少なくなります。おかゆを召し上がる時、のみ込まずによく噛むようにすると良いでしょう。

 おかゆは胃に優しい食べ物の代表選手です。体を温める効果もありますし、水分を多く含んでいることから嘔吐(おうと)や下痢で失われた水分を補うのにも有効です。消化吸収の妨げになる食物繊維が少ないので、胃に残っている時間が短く、胃への負担は少ないと考えられています。

 おかゆの他にも胃に優しい食べ物として、うどん、鶏肉のささ身などの脂肪の少ない部分、牛・豚肉の赤身のひき肉、白身魚、豆腐、納豆、牛乳、ヨーグルト、軟らかく煮た野菜(キャベツ、ダイコン、ジャガイモ、サトイモ、カボチャなど)があります。

 避けたい食べ物としては、生ものや脂っこいもの、食物繊維を多く含むキノコやゴボウなど、辛いもの、味の濃いもの、熱過ぎるもの、冷た過ぎるもの、アルコール、カフェインを含むコーヒーなどです。

 胃腸の調子を崩した後は食べることがちょっと怖くなりますが、回復には体力が必要です。水分をしっかり取り、栄養のある物をよくかんで食べましょう。食べ過ぎず、腹八分にとどめておくことも大切です。

中野 里美(なかの さとみ)

1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。

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