2012年08月21日 12:00 公開

フライパンで焼いた塩は風邪に効く?

 子供の頃、風邪を引いて熱を出すと母親がフライパンで焼いた塩を手ぬぐいに入れ、私の首に巻きました。ネギはよく聞くんですが、塩もアリなんでしょうか。

紺野(男性 40代)

西洋医学的には、ネギも塩も首に巻くことによる風邪への効果は不明です。

 西洋医学では、風邪はウイルスが原因であると証明されていますが、東洋医学では「"風邪(ふうじゃ)"という邪気が身体に入ったから」と捉えています。そのため、首の後ろに数点ある風邪に関するツボを温めたり、刺激したりすることで気の流れが良くなり、免疫力が高まって治ると考えられています。

 また、民間療法の一つに温めた塩を手拭いに入れて温湿布として使用するものがあります。塩で作った温湿布で風邪のツボがある首を温めれば風邪が良くなると、長年の経験から生まれた知恵なのかもしれません。

 ただし、ツボによる効果があるのは風邪のひき始めだけです。風邪が長引いていたり、熱が下がらなかったり、せきが止まらないなど悪化している場合は、ツボによる効果(回復)は期待できませんので、病院を受診してください。

 「風邪かな?」と思ったら無理をせず安静を保ち、睡眠を十分に取りましょう。お食事は消化が良く水分の多いおかゆやうどん、スープ、ヨーグルトなどがお勧めです。日頃から規則正しい生活と食事、手洗いやうがいなどを心掛けて風邪をひかないようにしたいものですね。

中野 里美(なかの さとみ)

1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。