2012年10月02日 12:00 公開

成長期に体を鍛え過ぎると背が伸びなくなる?

 成長期に体を鍛えすぎると身長が伸びなくなるといいますが、本当でしょうか。子供がレスリングを習っているのですが、周りの人に言われて少し不安になっています。

ヒロママ(女性 30代)

体を鍛えることで身長が伸びなくなることはありませんが...。

 体を鍛えることで身長が伸びなくなることはないのですが、骨や一部の筋肉だけに負担が掛かり過ぎるような運動は、身長が伸びにくくなるといわれています。無理をして疲れきってしまうほど鍛え過ぎることも、成長に逆効果です。

 一般的に成長期は、思春期を迎えた後の3~4年間で、男子では中学生~高校生、女子では小学校高学年~中学生頃を指します。医学的には骨に骨端線が残っている時期までが成長期です。骨端線とは、骨の端にある軟骨が骨に変わる境目のことで、レントゲンを撮ると線として映ります。骨端線が残っているうちは骨が縦の方向に成長でき、身長が伸びることは可能です。

 身長は、成長ホルモンの働きによって伸びます。成長ホルモンは夜、眠っている時に多く分泌され、「寝る子は育つ」と言われる通りです。特に寝入りばなの深い眠りの時に多く分泌されます。成長ホルモン分泌のためには、質の良い睡眠が必要です。日中体を動かせば夜は疲れて熟睡できるため、夜間に成長ホルモンがたくさん分泌されるようになります。

 また、運動自体も成長ホルモンの分泌を促します。さらに、体を動かして骨に刺激を与えることで骨の成長が促されるので、運動は効果的です。ただし、重量挙げなどの負荷が掛かる運動や体の一部分だけを鍛える運動、長距離走などを過度に行うことは避けてください。

 1日3回バランスの良いお食事を取り、日中は適度に体を動かし、夜は早く寝て、ぐっすりと良質な睡眠をトルという規則正しい生活を送ることは、成長に限らず健康のためにもとても大切です。規則正しい生活を送れるよう、生活を見直すことから始めてみましょう。

中野 里美(なかの さとみ)

1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。

次によく読まれている記事

  1. 小学1年生で無理やり体を鍛えて大丈夫?
  2. 野球少年の肘を守れ! セルフチェックで早期発見を
  3. 精液に血が混じる「血精液症」
  4. 増える「ランナー膝」、膝の外側上部に痛み
  5. 寝る子は育つって本当?
  6. PR!電子書籍で読めるメディカルトリビューンブックス

あわせて読みたい(関連記事)

感染症ウォッチ

前週比
グラフで見る

国立感染症研究所 感染症情報センターより