2012年10月12日 17:25 公開

不足で貧血や胎児に奇形、葉酸の適切摂取を

中年以降は取り過ぎに注意

食事からの摂取が理想的
食事からの摂取が理想的

 葉酸はビタミンB群の一種で、不足すると貧血や胎児の奇形を起こしたりする。妊娠中は特に重要だが、取り過ぎると大腸がんのリスクが高まるため、中年期以降は注意が必要だ。国立保健医療科学院(埼玉県)生涯保健部母子保健室の瀧本秀美室長に聞いた。

ブロッコリーやレバーに多く含まれる

 葉酸は、緑色野菜やレバーなどに多く含まれる水溶性のビタミンB群の一種。瀧本室長は「細胞分裂時、DNAが複製される時に必要なビタミンなのです。不足すると貧血を起こしたり、妊婦では胎児の奇形が生じたりします」と説明する。

 ひどい場合は無脳症を起こして死産につながる。軽症でも二分脊椎といって脊髄の一部が露出し、歩行障害、排便や排尿障害を伴うこともある。こうした胎児の異常は、1万人当たり5~6人と推測されている。

 そのため、妊娠可能な若い女性は1日当たり400マイクログラムの葉酸摂取が必要とされている。

 「葉酸はホウレンソウやブロッコリーなどの緑色野菜のほか、豆類、レバーなどに多く含まれています。こうした食品から取るのが理想ですが、調理すると消失して必要量を取るのが難しい面もあります。その場合はサプリメント(栄養補助食品)を利用するのも一つの方法です」(瀧本室長)

 ただ、取り過ぎると逆に大腸がんのリスクが増加するという報告もある。特にがん年齢といわれる中年以降は取り過ぎには注意した方がよいかもしれない。

(編集部)

2010年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)