2012年10月19日 17:25 公開

放置しないで! 視野の中に光が飛ぶ「光視症」

網膜裂孔などのことも

 目から火花が飛ぶ、頭の周りに星が光る―。漫画のような一コマだが、こんな悩みを抱えて眼科の門をたたく人は少なくない。視野の中に存在しない光が見える光視症は、多くが加齢などに伴う生理現象だが、重い病気が隠れていることもある、と井上眼科病院(東京都)の若倉雅登院長は眼科の受診を呼び掛ける。

まれに脳血管疾患

 光視症とは、眼球を形成する硝子体が収縮する際、網膜が引っ張られて刺激を受け、実際には存在しない光を感じてしまう症状をいう。視野の中心や端っこに稲妻のような光が走ったり、目を閉じても無数の光がうごめいたり、表れる症状はさまざまだ。

 「次第に治まってもまた表れます。原因は目か脳の中枢かによって二つあり、眼性のものは片方の目に、中枢性のものは左右どちらの目に起こっているか認識できないタイプが多いのです」と若倉院長。

 診断では眼疾患の有無や頭蓋内病変の有無を確認する。片頭痛に起因するもののほか、まれに脳血管疾患が見つかることもある。

 よく見られるのは50~60歳代。これは、眼性光視症の多くが加齢に伴う生理現象のため。この場合は放置しても問題なく、病気を理解して症状を気にせず、うまく付き合っていく姿勢が必要だ。

飛蚊症合併は注意

 ただ、症状に思い当たるようならば、やはり眼科を受診してほしい。「特に、視野に蚊や糸くずのようなものが浮かぶ飛蚊(ひぶん)症(関連記事)が同時にあるとか、強度近視のような人は網膜裂孔やぶどう膜炎、硝子体出血など目の病気が隠れていることもあるので、眼底検査を受けてください」(若倉院長)。網膜剥離や、失明につながる網膜裂孔も早期に発見すれば対策は取れる。

 光視症の認知度は飛蚊症に比べて圧倒的に低く、突然の症状に途方に暮れる人が多い。検査で病気でないことが分かれば精神的に楽になり、そのうち症状も気にならなくなる人が多いという。

(編集部)

2010年9月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)