2012年11月05日 17:25 公開

薬による発疹「薬疹」、結膜や肝臓などに障害も

はしかに似た斑点できる

 処方薬でも市販薬でも薬をよく服用する人は、薬疹にご用心。重症化すると、失明や命に関わる危険性も出てくるという。「薬を飲んで皮膚に発疹が出たら、初期に適切な治療を受けて」と、東邦大学医療センター大橋病院(東京都)皮膚科の福田英嗣講師はアドバイスする。

どんな薬でも起こる

 薬疹は、内服薬をはじめ座薬や注射薬など体内に摂取した薬剤自体、あるいはその代謝産物によって起こる皮膚疾患。福田講師は「どの薬によっても起こり得ますが、多いのは消炎鎮痛薬、抗生物質、抗がん薬などです」と説明する。

 症状は、同じ薬でも人によって異なるなど個人差は大きい。

 「代表的な症状は、はしかに似た発疹が起こるケースで、中にはかゆみを伴う場合もあります。放置していると、目の結膜などの粘膜や肝臓などのさまざまな臓器に障害を起こして、失明や命に関わる危険性も生じてきます」(福田講師)

服薬中止が基本

 このため、薬を用いていて発疹などの皮膚症状を自覚したときには、皮膚科を受診すべきという。

 「診断では、リンパ球を調べる血液検査や疑われる薬剤成分を皮膚に張って反応を見るパッチテスト、また軽症例では疑われる薬を内服して反応を見る内服誘発テストが行われます」(福田講師)

 こうした検査によって薬疹と分かれば、その薬をやめるのが治療の基本。加えて、かゆみなど症状が強い場合は、抗アレルギー薬やステロイド薬が用いられる。

 福田講師は「他の薬剤でも、原因となっている成分が含まれていれば避けるべきです。医師の処方薬を用いる場合は、医師に相談して治療薬を変えてもらうように」と勧めている。

(編集部)

2010年10月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

関連トピックス