2012年11月07日 09:50 公開

イチョウ葉エキスでアルツハイマー病の進行抑えられず

仏研究

 脳循環を改善することから、認知機能の回復に良い効果をもたらすとされていたイチョウ葉エキスだが、フランス国立医学研究機構(INSERM)のBruno Vellas氏らは、アルツハイマー病の進行を抑える効果が認められなかったと、英医学誌「Lancet Neurology」(2012; 11: 851-859)に発表した。イチョウ葉エキスについては、認知症の発症や認知機能低下に対しても効果がないとする研究結果が、相次いで報告されている(関連記事)。

医薬品扱いの「EGb761」で検討

 Vellas氏らは、記憶障害のある70歳以上の高齢者2,854人を、日本の厚生労働省も接種を推奨している医薬品扱いのイチョウ葉エキス「EGb761」(1日120ミリグラム)またはプラセボ(偽薬)を5年間投与する群にランダムに分け、アルツハイマー病の進行抑制に対する有効性を評価した。

 その結果、アルツハイマー病がほぼ確実と診断された患者がプラセボ群で73人(100人当たり年間1.4人)と比べ、イチョウ葉エキス群では61人(同1.2人)と少なかったものの、統計学的に意義のある差は認められなかった。

 両群の有害事象(副作用)発現に差はなく、死亡はイチョウ葉エキス群で76人、プラセボ群で82人、脳卒中はそれぞれ65人、60人。その他の出血や心血管イベント(心筋梗塞や心不全など循環器の病気の急激な発症、増悪)についても差は認められなかった。

(編集部)

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