2012年11月30日 11:47 公開

まぶたが下がる眼瞼下垂症―目や首の疲れ、肩凝りの原因に

手術で悩みから解放

 上まぶたが下がる眼瞼(がんけん)下垂症で視界障害や肩や首の凝りに悩んでいたら、眼科を訪ねてほしい。日本大学医学部付属板橋病院(東京都)眼科の石川弘講師が「眼科手術の中で最も患者さんから感謝されるのが眼瞼下垂症」と話すように、多くの人が手術で悩みから解放されている。

若くてもかかる

 正常な人のまぶたは、上まぶたの奥にある眼瞼挙筋(きょきん)という筋肉が収縮し、この筋肉についている腱膜(けんまく)が引っ張られることでまぶたが上がるが、年を取ると腱膜が伸び切った状態となり、下がったままになる。

 「程度はいろいろですが、眼瞼下垂症は誰にでも起こり得る病気。瞳まで下がっていれば見た目ですぐに分かるものの、軽い人だと上を向いたときに本人が視野の狭さを感じる程度のこともあります」(石川講師)

 瞳がまぶたで隠れることで視力低下を感じる人もいるが、最も多い訴えは、無意識に眉毛をつり上げ、首や肩に力を入れて生活していることに起因する目や首の疲れや肩凝りだ。

 50歳代以降に発症しやすいが、コンタクトレンズ装用者や以前に眼科手術を受けたことのある人は、若くてもかかることがある。原因には腱膜性のほか神経性や筋肉性があり、こうしたケースでは脳動脈瘤(りゅう)などの病気が隠れていることがあるという。

目立たない手術跡

 病気が背景にある場合、原因疾患の治療を行うが、加齢が原因ならば手術が行われる。日本大学医学部付属板橋病院では、瞳まで下がっている人には積極的に手術を勧め、肩凝りなどが非常につらい人にも手術を提案し、希望すれば行っている。

 「目の手術というと恐怖心がありますが、眼瞼下垂症の手術は眼球をまったくいじらず、まぶたを上げる筋肉を縫い縮めるだけの安全なもの。痛みは局所麻酔時に感じる程度で日帰りで行います」(石川講師)

 また、手術後は二重になるが、手術の傷は二重まぶたのひだに隠れるため、「外見の苦情を言われたことはありません。悩んでいた肩凝りが取れ、しかもよく見えると言われ、患者さんから最も感謝される手術です」と石川講師は話している。

(編集部)

2011年2月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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