2012年12月04日 10:01 公開

妊娠中の運動は早産を予防―ノルウェー研究

週3~5回でリスク減少

 これまで妊娠後期の活動や運動は出産を早めると考えられていたが,ノルウェー・スポーツ科学大学のKatrine Mari Owe氏らは、同国の母子を対象とした研究から、妊娠中の適度な運動は早期産児出産リスクの低下と関連していることが分かったと、米医学誌「Medicine & Science in Sports & Exercise」(2012; 44: 1067-1074)に発表した。Owe氏らによると,妊娠後期に当たる30週時に週3~5回運動を行った妊婦では,行わなかった妊婦と比べて早産のリスクが減少したという。

中期で18%、後期で26%のリスク減

 Owe氏らは,2000~06年に単胎児を出産した6万1,098人の妊婦を対象とし、妊娠17週(妊娠中期に相当)と30週時に,運動に関する妊婦の自己申告データを分析,妊娠持続期間との関連を調べた。運動の種類は,ダンスや早歩きなどさまざま。安静が必要な合併症を持つ妊娠は除外した。

 その結果,17週と30週のいずれの時点でも全く運動していなかった妊婦(13%)に比べ、両時点で週3回以上の運動を行っていた妊婦(12.6%)は,妊娠持続期間が1.6日長かった。運動したグループでは(1)BMIが低い、(2)教育レベルが高い、(3)年齢が高い、(4)喫煙率が低い―傾向にあったが,これらの要素の影響を除外しても,妊娠持続期間の差は変わらなかったという。

 また,運動しなかったグループと比べた早産リスクは,17週時に週3~5回運動していたグループでは18%減、30週時に週3~5回運動していたグループでは26%減だった。

 過去の研究では,積極的に体を動かした妊婦で妊娠糖尿病,子癇(しかん)前症,産後うつ病のリスク低下が認められている。今回の研究結果は,妊娠全期間を通じた定期的な運動には利益があることを示すエビデンス(根拠となる研究結果)を、さらに強固にするものといえる。

(編集部)

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