2012年12月07日 10:51 公開

乳児期のカビ暴露で小児ぜんそくリスク上昇か―米研究

 米シンシナティ小児病院環境健康科学のTiina Reponen氏らは、乳児期にカビへさらされる機会が多いと、7歳時に小児ぜんそくを発症するリスクが高まると、米医学誌「Journal of Allergy and Clinical Immunology」(2012; 130: 639-644)に発表した。

カビ対策で症状緩和の可能性

 Reponen氏らは、親のどちらかがアトピー素因を持つ子供289人について、平均生後8カ月のときに家庭内のカビやハウスダストなどアレルゲンへの暴露状況を調査。その後、子供が7歳のときに診察と聞き取りで、アトピー体質や呼吸器系の健康状態を調べた。

 子供の24%が7歳時にぜんそくと診断され、診断された子供は(1)皮膚プリックテスト(アレルギー検査)が陽性、(2)黒人、(3)低収入家庭(年間収入2万ドル=約160万円=未満)、(4)親がぜんそく―の傾向にあった。測定したアレルゲンのうち、乳児期のカビへの暴露のみが7歳時のぜんそく発症の危険因子だった。

 測定した36種類のカビのうち3種類(Aspergillus ochraceusAspergillus unguisPenicillium=アオカビ)がぜんそくリスクと関連していた。屋外由来のカビでぜんそくと関連するものはなかった。

 以上の結果を踏まえ、Reponen氏らは「ぜんそく発症リスクと関連していた3種のカビは、水害を受けた家庭に多く見られる。そのため、水害を受けた家屋では、修復やカビに対する防除をしっかり行っておけば、ぜんそくの一部を防げた可能性がある。また、特定のカビ種を標的とすることで、ぜんそく治療の効率を上げることができるかもしれない」と述べている。

(編集部)

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