2012年12月07日 11:47 公開

成長痛と間違えないで、脚が痛む「ペルテス病」

歩行困難になることも

 成長期の子供が脚の痛みを訴えることがある。一般に「成長痛」として知られる症状は、成長とともにやがて治まっていくが、東京都立小児総合医療センター整形外科の下村哲史医長は「脚の痛みは、放置すると将来歩行が困難になる病気が隠れていることもあるため注意を」と呼び掛ける。股関節で起こるペルテス病もその一つだ。

股関節が壊死

 ペルテス病はわが国では10万人に数人の割合で、4~8歳に多く発症する。男児の方が女児より6倍以上多いという。

 股関節は、大腿(だいたい)骨の骨頭部にある骨端核(こったんかく)が骨盤側の臼蓋(きゅうがい)と連結した状態になっている。ペルテス病は、骨端核が原因不明の血行不良によって壊死(えし)する病気で、痛みが股関節から太腿、膝にまで及ぶことがある。

 骨が新陳代謝を繰り返すうちに徐々に治っていくが、治療せずに放っておくと骨頭が変形したまま治るため、関節が動かなくなって、日常の活動が大きく制限されることもある。

 早期発見、治療が重要だが、痛みを伴わない場合もあり、初期には発見しにくい。レントゲン検査でも初期の段階ではほとんど異常が確認できないが、磁気共鳴画像装置(MRI)による検査なら比較的早期に診断が可能だ。

しぐさに注意

 治療は、骨端核を臼蓋になじませ、関節が機能するように修復させる方法が中心になる。骨頭部の変形が軽くてある程度関節を動かせるなら、専用装具が用いられる。一方、壊死範囲が広く、関節の動きが悪い場合は手術が行われる。

 脚の痛みは成長痛でも見られるが、成長痛は夕方から夜にかけて激しい痛みがあっても、朝になると全く症状がないのが特徴。「ペルテス病では、初期症状として脚を引きずるようなしぐさと軽い痛みを訴えることが多く、成長痛と思い込んで見過ごさないことが大切です」と下村医長は助言している。

(編集部)

2011年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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