2013年01月07日 10:18 公開

あなたも実は「セリアック病」? 気付いている患者はわずか

米研究

 セリアック病は、小麦などタンパク質「グルテン」を含むものを食べると小腸に炎症が起こり、慢性の下痢や貧血、疲労感などの症状が現れる自己免疫疾患。これまでの研究から、診断された患者と診断されていない患者は同じくらいだとされていたが、米メイヨー・クリニックのJoseph A. Murray氏らが全米の人口サンプル7,798人を調べたところ、全米で約180万人のセリアック病患者がおり、その大半がセリアック病であることに気付いていないことが分かったと、米医学誌「American Journal of Gastroenterology」(2012; 107: 1538-1544)に発表した。

未診断でグルテン除去食取る人多数

 他の食材や成分と同じくグルテンにもアレルギーを持つ人がおり、テニスのノバク・ジョコビッチ選手が有名だ。そのグルテンアレルギーの中でも重篤な症状が出るものの一つとして、セリアック病が挙げられる。この病気は、小麦やライ麦、大麦などのグルテンを含むものを食べると免疫が反応して小腸で炎症が起こり、栄養を吸収しづらくなる。症状は、軽い胃の不調から栄養失調まで幅広い。治療はグルテンを断つことが基本だ。

 Murray氏らは、米国で2009~2010年に行われた国民保健栄養調査(NHANES)の参加者7,798人(6歳以上)の血液検査と聞き取りから、セリアック病の有病率を算出。その結果、セリアック病の有病率は0.71%で、これは全米で約180万人のセリアック病患者がいる計算となる。なお、患者の年齢(中央値)は45歳だった。

 Murray氏らは「この研究で示されたセリアック病の有病率は欧州諸国と同じ程度だったが、大半の患者が未診断だったことから、医師はセリアック病を十分診断できていないことが示唆された」と述べている。

 また、グルテン除去食を食べている人の大半がセリアック病と診断されないままグルテン除去食を取っていることも明らかになった。Murray氏らは「グルテン除去食を取っている人は多いが、医学的な必要性がどの程度あるかは不明。自分がセリアック病かもしれないと思う人は、グルテン除去食を始める前にまず検査を受けることが重要だ」と述べている。

(編集部)

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