2013年02月05日 10:32 公開

昼食時間を早くすると減量しやすい? スペイン研究

朝食・夕食では影響なし

 1日3回の食事のうち、朝食と昼食をしっかり食べ、夕食は軽くすると減量に役立つといわれている。また、朝食を抜くと仕事や学業に影響するとの報告がある(関連記事)。では、それぞれの食事を取る時間帯は影響するのか。スペイン・ムルシア大学医学部のM. Garaulet氏らは、昼食の時間帯が早いと減量しやすいとの研究結果を、1月29日発行の英医学誌「International Jounal of Obesity」(電子版)に報告した。朝食や夕食では関連が見られなかったという。なお、スペインは日本の一般的な食事の時間帯と開きがあるほか、昼食を1日の食事の主に置くため、解釈には注意が必要だ。

肥満専門外来初診者などが対象

 対象は、スペイン南東部の栄養クリニック5施設を受診した510人(平均年齢42歳、女性49.5%、平均BMI=肥満指数=31.4)のうち、糖尿病、慢性腎不全、肝臓病、がんなどの病気を持つ人を除外した過体重(小太り)および肥満の420人。いずれも、初めて肥満専門を受診した人または過去2年間、肥満解消プログラムに参加していない人だった。なお、BMIは世界保健機関(WHO)の基準で25以上が過体重、30以上が肥満となっており、日本肥満学会の基準では25以上が肥満(1度~4度)となっている。

 各食事の時間帯を、対象者の中央値(朝食:午前9時、昼食:午後3時、夕食:午後9時半)より前に取ってもらうグループ(早い群、202人)と、後に取ってもらう群(遅い群、200人)に分類。20週後の体重への影響について検討した。

 その結果、昼食を取る時間帯が早い群の体重は平均9.9キロ減、遅い群は平均7.7キロ減で、早い群の方が減量率が高かった。一方、朝食と夕食ではこの差が認められなかった。早い群と遅い群で1日当たりの総エネルギー摂取量や食品構成、推定エネルギー消費量、食欲ホルモン、睡眠期間のいずれも差はなかったという。

概日リズムとの関連認められず

 これまでの研究で、肥満と概日リズム(サーカディアンリズム、体内時計)をつかさどる時計遺伝子の変異(一塩基多型)との関連が示唆されている。今回の検討では、昼食の遅い群で時計遺伝子の変異が多く検出されたが、概日リズムと減量の間の関連は認められなかった。

 さらに、昼食時間と夕食時間に関連があったものの、昼食時間と朝食時間には関係が認められなかったという。つまり、昼食時間が遅いと夕食時間も遅くなるが、朝食時間には影響しなかったことになる。

 以上の結果から、Garaulet氏らは「昼食を取る時間帯が遅いことが体重を減少させにくくしている」と結論。概日リズムの影響が認められなかったことから、減量の程度は参加者の素因によるものではないとした。

 スペインでは昼食や夕食の時間帯が日本の一般的な時間帯に比べて遅く、朝食はコーヒーやパンのみとかなり軽い。その間を埋めるように間食の習慣があり、昼食後は昼寝(シエスタ)の習慣があるなど、日本と大きく異なる。そのため、今回の研究結果がわれわれにとってそのまま反映できるかどうかは不明で、Garaulet氏らの「過体重や肥満の是正には食事内容だけでなく昼食を軸に、食事を取る時間帯も考慮すべき」というアドバイスにも、解釈に注意が必要だ。

(編集部)

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