2013年02月07日 15:39 公開

妊娠中の抗うつ薬「SSRI」使用と死産に関係見られず

北欧研究

 妊娠中に薬を飲むべきかどうかは、誰もが悩むところ。それが抗うつ薬ともなれば、なおさら警戒してしまうだろう。ところが、妊娠中に抗うつ薬「SSRI」を使用することは、死産や新生児死亡、乳児死亡との関連は認められないという北欧5カ国での研究結果が、1月2日発行の米医学誌「JAMA」(2013; 309: 48-54)に発表された。

使用は慎重に

 母親の精神疾患は胎児に良い影響を与えないことが報告されているが、その治療薬である「SSRI」が死産などを増やすかどうかは明らかにされてこなかった。

 今回の研究結果を発表したスウェーデン・カロリンスカ研究所のOlof Stephansson氏らは、北欧5カ国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)の単胎出産児を対象に、母親の妊娠中のSSRI使用と死産、新生児死亡およびそれ以降の乳児死亡との関係を検討。対象の163万3,877例のうち死産は6,054例、新生児死亡は3,609例、乳児死亡は1,578例で、妊娠中にSSRIの処方を受けていた母親は2万9,228人(1.79%)だった。

 検討の結果、SSRIを使っていたグループと使っていなかったグループで、死産や新生児死亡、乳児死亡の発生に統計学的に明らかな差は認められなかった。

 Stephansson氏らは、今回の大規模な検討でSSRIと死産や新生児死亡との関連は認められなかったとしつつ、「妊娠中にSSRIを使うかどうかは、妊娠・出産に関わる他のリスクや母親の精神疾患に関するリスクを考慮すべき」と、慎重な姿勢を示している。

 なお、北欧5カ国の検討では、妊娠中のSSRI使用で新生児肺高血圧症のリスクが2倍になると報告されている(関連記事)。

(編集部)

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