2013年02月20日 12:01 公開

食べ物の味がいつもと違う...増える味覚障害

原因で多いのは亜鉛欠乏

本記事に関連のある疾患

  • みかくしょうがい(味覚障害)

 食べ物の味がいつもと違う、味がしない、薄く感じるなどの症状が表れる味覚障害。近年、高齢者を中心に患者数が増加している。兵庫医科大学の任智美氏(耳鼻咽喉科学)に聞いた。

心因性や薬剤性も

 「味覚障害は直接命に関わる病気ではありませんが、生活の質(QOL)の維持が求められるようになってきた昨今、注目されている病気の一つです」と任氏は話す。

 主な症状は、味がしない、味が薄い、塩味がしない、甘味を感じない、甘い物を食べているのに苦く感じる、何も食べていないのに口の中が苦かったり甘かったりする―などだ。

 原因が分からない特発性のほかに、心因性、亜鉛欠乏性、薬剤性があり、特発性の中には潜在的な亜鉛欠乏が含まれている可能性が高いという。亜鉛は食物に含まれる微量元素の一つで、私たちの体に欠かせない栄養素。細胞の再生に重要な役割を担っていて、不足すると例えば味細胞の再生が遅れ、古くなった味細胞では味が感じ取れず、味覚減退などを引き起こすとみられる。

治療は最低3カ月

 高齢者に多いのが薬剤性。抗がん薬、抗生物質、睡眠薬、抗アレルギー薬、高血圧や糖尿病、高脂血症などの薬を長期間服用していると表れることがある。これらの薬は亜鉛とくっついて一種の化合物を形成し、亜鉛の吸収を阻害する。

 診断は、口の中の診察、採血と問診、心因性であることも少なくないことから、簡易心理テストを実施し、電気味覚計、ろ紙ディスク法を使った検査を行う。電気味覚検査は、味覚に関係する神経領域に、強さを段階的に上げながら刺激を与え、認知した数値で判断するものだ。ろ紙ディスク法は味を湿らせた小さな紙を舌に当てて、どの程度認知できるかを評価する。

 治療は、潜在的な亜鉛欠乏の可能性も考慮して、亜鉛を内服する薬物療法が中心となる。

 「治療は3カ月~半年以上かかり、高齢者ほど長い傾向がありますが、改善率は変わりません。大切なことは早期発見、早期治療。おかしいと感じたら耳鼻咽喉科を受診してください」と、任氏は話している。

(編集部)

2012年2月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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国立感染症研究所 感染症情報センターより