2013年02月27日 12:01 公開

増える"下剤依存症"、大腸黒皮症の原因に

便秘ひどくなる恐れ

 何日も排便がないため、所定用量を大幅に超えて市販薬を服用する"下剤依存症"の女性が増えているという。便秘外来を開設する松生クリニック(東京都)の松生恒夫院長は「本来、薬は補足的なものであって、便秘の解消は毎日の食生活の改善が基本」と警鐘を鳴らす。

朝食取る習慣を

 便秘に定義はないが、2~3日以上便が出ず、おなかに痛みや張りを感じる状態が一つの目安とされる。女性に多いのは黄体ホルモンが腸の働きを抑えるためとされ、また、ダイエットが便の量を減らし、便意を感じにくくさせているとも考えられている。

 同クリニックには、「1日に数十錠から百錠の市販の下剤を服用し、それでも便意がない」と相談に訪れる女性患者が後を絶たないという。

 松生院長は「多量の服用は、大腸の粘膜を黒くする大腸メラノーシス(大腸黒皮症)の原因となります。発症すれば腸の働きは弱まり、ますます便秘はひどくなって、さらに薬を増量するという悪循環が生じます」と警告する。

 まずは1日3食、規則正しい食事から腸の機能を回復する訓練が必要。特に朝食後は便意を催す胃・結腸反射が起こりやすいので、朝食を抜くことが多ければ食事を取る習慣を取り戻すことが重要だ。下剤の服用は徐々に減らしていけばよいという。

オリーブオイルを

 便秘解消には便を軟らかく出やすい状態にする必要があり、そのためには普段の食材選択も重要になる。水に溶けやすい水溶性の食物繊維を取ることは有効で、リンゴや納豆、ドライフルーツなどに比較的多く含まれる。玄米やイモ類などの不溶性の食物繊維が多い食材は便を硬くしやすく、便秘解消には不向きだという。

 松生院長は、腸を刺激して便の滑りを良くするという点からオリーブオイルの摂取を強く勧め、「1日大さじ1杯取るのが理想。野菜の他にも納豆に混ぜたり、パンにつけたりするなど食べやすさを工夫して、毎日続けてほしい」と助言している。

(編集部)

2012年3月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)