2013年07月03日 11:30 公開

「家庭用花火は禁止すべき」米学会、失明や死亡例も

関連のけがは年間8,500件

 日本では夏の風物詩の花火だが、米国でも7月4日の独立記念日に向けて、この時期は家庭用花火の購入量が増えるという。こうした中、米国小児科学会は6月27日、公式ニュースで個人的に楽しむための家庭用花火を購入しないよう呼び掛けている。家庭用花火によるけが年間8,500件にも上り、その45%が15歳未満の子供、失明や死亡例も報告されていることが理由のようだ。

「花火大会で楽しんで」

 同学会の調査によると、1999年に米国内の救急部門で治療を受けた花火に関連するけがは8,500件に上り、その45%が15歳以下の子供。けがした部分は手が40%と最も多く、次いで目(20%)、頭部・顔面(20%)となっている。目のけがは3分の1が永続的な失明で、死亡も16件報告されている。米国では安全性を示す文言が記された花火が市販されているが、失明や死亡はこうした花火を使ったケースでも発生しているという。

 さらに、7月4日は花火による火事が原因別のトップとなることが多く、1997年の同日には全米で2万100件の火事が起き、直接的な損害額は2,270万ドル(約23億円)との推計も示されている。

 こうした調査結果を受け、同学会は小児科医に対し、保護者や子供、地域の関係者などに花火の危険性を啓発することや、花火は家庭などではなく、訓練を積んだ職人による花火大会で楽しむことを推奨するよう要求。最近、経済的理由や悪天候により、地域での花火大会が減る傾向にあるが、あくまで家庭での一般向けの花火を購入しないよう呼び掛けている。

日本でも10歳未満の子供に被害が集中

 日本でも、国民生活センターが2008年7月に花火でやけどや失明が起きることについて報告書を発行している。調査によると、花火の事故は1998~2008年の10年間で586件。事故の発生時期は7~8月に集中しており、10歳未満が59.4%と最も多く、10~30歳代(35%)が続いたという。

 同センターには、打ち上げ花火が「逃げる間もなく」爆発して目に当たり、眼球破裂で失明した事例や、子供会でもらった線香花火をしていたら「火花が突然上に飛んできて」眼鏡を焦がしてまぶたにやけどを負った事例などの報告が寄せられている。

 同センターは「花火はそもそも火薬や火気を用いた遊びであり、娯楽性と危険性が混在する」と指摘。消費者に対し、「事故に遭った場合はすぐに専門医を受診すること」「被害者が10歳未満に集中していることから、小さい子供は大人と一緒に遊ぶこと、大人は子供の行動をよく監視し、危険な行為はやめさせる」などのアドバイスを行っている。

(編集部)

関連トピックス

関連リンク(外部サイト)