2013年08月20日 06:00 公開

ヘソのゴマを取るとおなかが痛くなる?

 ヘソのゴマを取るとおなかが痛くなるって母親に言われました。好奇心から試して、本当に痛くなった記憶があります。ゴマはヘソの中で重要な役割を担っているのでしょうか。気になって眠れません。  ムカ着火ファイアー(男性 30代)

ヘソのゴマは垢や石けんのかすなどがたまったもので、重要な役割はありません。

 子供の頃、誰しも一度は「おヘソのゴマを取ったらおなかが痛くなるからダメ!」と言われたことがあるのではないでしょうか? ダメ! と言われるとかえって気になり、親に隠れてゴマを取って、後になって「おなかが痛くなったらどうしよう...」と心配した人も少なくないと思います。

 おヘソは、お母さんのおなかにいる間、胎児と母体をつないで酸素や栄養を運んだり、二酸化炭素や老廃物を排出したりしていたヘソの緒(臍帯=さいたい)が取れた痕です。生まれてからは、おヘソは特別な働きをしていません。

 おヘソの中は皮膚が重なり合ってデコボコしているので、垢(あか)や石けんのかすなどがたまりやすいです。そのたまったものが「ヘソのゴマ」なので、重要な役割は担っていません。

 おヘソの下には皮下脂肪も腹筋もなく、おなかの臓器を包んでいる腹膜という膜があります。おヘソをいじりすぎると、この腹膜が刺激されて痛むことは考えられます。でも、「おヘソのゴマを取っておなかが痛くなった」との訴えで受診したという話は聞いたことがありません。

 おヘソを清潔にしておくことは良いことです。お風呂の後に少しふやけて軟らかくなった「ヘソのゴマ」は、タオルや綿棒などで優しくこするだけで拭き取れます。

 ただ、おヘソの中の皮膚は薄いため、強くこすったり引っかいたりすると皮膚が傷ついてヒリヒリするので、「優しく」お手入れをしてくださいね。

中野 里美(なかの さとみ)

 1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。

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