2013年09月03日 06:00 公開

ハチミツの抗菌作用は本当?

 ハチミツには風邪などの菌をやっつける効果があるそうですが本当ですか? 本当だったら色んなものにハチミツを入れたいです。  ミクミク(女性10代)

 ハチミツには抗菌作用がある成分も含まれているといわれていますが、詳しいことはまだ分かっていません。

 紀元前から、ハチミツには薬としての効果があると考えられ、世界中でさまざまなハチミツによる民間療法が受け継がれてきました。

 近年、その効果を裏付けるような研究結果が発表されています。2007年に米ペンシルベニア州立大学の研究者が「子供のせきの軽減にハチミツが有効」との報告をしました。2008年にはカナダの研究者たちが「ハチミツは高い殺菌作用を持ち、抗生物質よりも優れている」との実験結果を発表しています。

 ハチミツが風邪など慢性感染症の治療に役立つ可能性を示唆した結果ですが、全てのハチミツに同じ殺菌作用があるわけではなく、ハチミツの種類が限られており、ハチミツのどの成分がどのように細菌を殺すのかも不明です。

 そのため、現段階では、患者さんに治療薬として使用できるかどうかは分からないとも述べています。

 ハチミツには期待される殺菌作用としての効果以外に、吸収が早く、すぐにエネルギーとして活用できるという特徴があります。良質なビタミン類やミネラル類、アミノ酸や酵素といった栄養素を豊富に含んでおり、風邪などで体が弱っている時には貴重なエネルギー源になります。

 良い効果がたくさんあるハチミツですが、一つだけ注意していただきたいことがあります。ハチミツにボツリヌス菌の芽胞が混入している危険性があるので、厚生労働省は1歳未満の乳児にハチミツを食べさせないようにと指導しています。この点だけは、くれぐれもご注意願います。

中野 里美(なかの さとみ)

 1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。

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