2013年09月04日 10:30 公開

ブドウ、リンゴなどで糖尿病リスク減、ジュースでは上昇

果物の種類によって異なる―米研究

 米ハーバード大学公衆衛生学部の村木功氏らは、米国の医療関係者を対象とした3つの大きな研究(NHS、NHSⅡ、HPFS)を解析し、参加者が食べていた果物の種類や量とそれぞれの糖尿病(2型)のリスクについて調査。ブドウ、リンゴ、グレープフルーツ、ブルーベリーなどで糖尿病リスクが下がることを、8月30日発行の英医学誌「BMJ」(電子版)に報告した。フルーツジュースでは逆にリスクが上昇したという。

ブルーベリーはリスク26%減

 果物を積極的に食べることは糖尿病など病気の予防につながるといわれているが、これまでの研究では、果物を食べる量が多いと糖尿病になるリスクが減るとする結果や、逆にリスクが増えるという結果が混在しているという。また、果物の種類によってリスクが異なることを示唆する報告もあったようだ。

 村木氏らは今回、3つの研究に参加した18万7,382人(男性3万6,173人、女性15万1,209人)を対象に検討。参加者は登録時に慢性疾患がないことを条件とした。

 対象者を果物の摂取量によって(1)週4食分(サービング)未満、(2)週4~6食分、(3)1日1食分、(4)1日2食分、(5)1日3食分以上―に分けて検討した結果、週3食分増えるごとに糖尿病リスクが低下した。

 10種の果物の摂取量によって(1)月1食分未満、(2)月1~3食分、(3)週1食分、(4)週2~4食分、(5)週5食分以上―に分けて検討したところ、ブドウ・干しブドウ類、リンゴ・洋ナシ類、グレープフルーツ、ブルーベリーでは、週3食分増加するごとに糖尿病リスクが低下した。中でもブルーベリーは26%の大幅な減少が認められたが、果肉が赤いメロン(カンタループ)では10%増加していたという。

ジュースでは8%のリスク増

 一方、リンゴ、オレンジ、グレープフルーツなどのジュースでは、週3食分増えるごとに糖尿病リスクが増加した。フルーツジュースを同じ量の果物に置き換えた場合、ブルーベリーで33%のリスク低下が認められたほか、ブドウ・干しブドウ類、リンゴ・洋ナシ、グレープフルーツでも12~14%低下。一方、イチゴとメロン(カンタループ)では明らかなリスク低下が見られなかった。

 10種の果物をGI(グリセミック指数、炭水化物が糖に変わるまでの速度を表したもので、高いほど血糖値を急に上げる)の値別に検討したところ、中等度(47~59)では糖尿病リスクが低下した。一方、高値(60~70)でリスクの上昇せず、低値(34~46)のではリスクの低下が見られなかった。

【高GI値】メロン(カンタループ)、バナナ、ブドウ、干しブドウ
【中GI値】プルーン、ブルーベリー、グレープフルーツ
【低GI値】リンゴ、洋ナシ、オレンジ、モモ、スモモ、アンズ、イチゴ

 GI値に各果物の炭水化物量を含めたGL(グリセミックロード)の値では、意外なことに高値(1食8.1~19.2)で食べる量が増えると糖尿病のリスクが低下したが、中等度(同5.7~8.0)と低値(同1.3~5.6)の果物ではリスクの低下が認められなかった。

【高GL値】プルーン、バナナ、ブドウ、干しブドウ、洋ナシ
【中GL値】メロン(カンタループ)、オレンジ、ブルーベリー
【低GL値】モモ、スモモ、アンズ、グレープフルーツ、イチゴ

 以上の結果から、村木氏らは果物と糖尿病リスクの関連はその種類によって異なることが示されたと評価。特にブルーベリー、ブドウ、リンゴを多く食べることが糖尿病リスクの減少に関連していた一方、フルーツジュースを多く飲むことはリスク上昇に関連していたと結論した。

(編集部)

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